今回のお話は『絵本 はなちゃんのみそ汁』。あらすじや読書感想文の例文、この本で伝えたいことなどをご紹介しています。本の対象年齢は小学校低学年です。
10年ほど前にとても話題になりました。ドラマ化もされましたし、はなちゃんのその後の様子を伝える本も出版されています。
はなちゃんは毎朝5時に起きておみそ汁を作ります。家事全般をこなし、お父さんお母さんのことをいつも考えていたのです。
小学生にしてこのけなげさ、優しさ、かしこさ、我慢強さ。パパは泣いていたけれど、はなちゃんの泣きたい気持ちは誰かに伝わっていたでしょうか。
食を大切にすること、丁寧に生きることの大切さは、重要なポイントとしてありますが、私にははなちゃんがずっと我慢し続けている話にしか思えませんでした。
はなちゃん、10時まで寝よう。菓子パン食べよう。そんなふうに言ってしまいたくなります。
うちの三男、グレーゾーンボーイです。
私は地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしている”つつじ屋”といいます。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強が大好き
次男 大学生 自由が大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。
この読書感想文の例文を活用して、文章を「書く価値がある」の?
夏休みといえば頭が痛くなるのが「読書感想文の宿題」ですよね。
親が代筆してまで子どもの読書感想文を手伝う。などは私のグレーゾーンボーイの三男にも行っていました。
じゃあなんで読書感想文なんて書かなければいけないのでしょう。
まぁズバリ言ってしまえば「宿題」だからです。なので難しいことは抜きにして提出しなければならないものはさっさと提出できるように、この読書感想文の例文を活用して下さいね!
また小学生の子どもを持つ親御さんにとって、このブログの読書感想文を使って「書く価値がある」のかもいくつか考えてみました。
1. 子どもたちの参考となる、具体的な読書感想文
この読書感想文により、どのように文章を構成し、どのような内容を盛り込むべきかが明確になるため、子どもが読書感想文を書く際のサポート役として活用することができます。
2.子どもとママのストレス軽減
夏休みの宿題は子どもや親にとって大きなプレッシャーになることがあります。
特に読書感想文は、文章を書くのが苦手な子どもにとっては大きな負担です。子育て世代のママたちは子どものストレスを軽減し、楽しい夏休みを過ごさせたいという気持ちも強いですよね。
3. 忙しいママと子どもの時間を節約
忙しいママや子ども(子どもは暇かな?)にとって、読書感想文の書き方やアイデアを一から考えるのは大変です。
このブログに掲載された読書感想文を参考にすることで、時間を節約し、効率的に宿題を進めることができますよ。皆さんも時間を節約するために、このブログに訪れるかたも多いのではないでしょうか!
この読書感想文のブログ記事を掲載することで、多くのパパ・ママの手助けができ、子どもたちの学びがより充実したものになると考えています。
私の読書感想文が多くのパパ・ママにとって貴重な情報源となることを願っています。
『絵本 はなちゃんのみそ汁』あらすじ
小学生のはなちゃんは毎朝5時に起きます。そしてパパと一緒に朝ごはんを作ります。はなちゃんの担当はおみそ汁。鰹節を削るところから始めるおみそ汁は本格的なものです。
はなちゃんのママは、はなちゃんが5才の時にがんで死んでしまいました。ママは、はなちゃんが生まれてからずっと入退院を繰り返していました。
はなちゃんは、”ママが子どもをうんだら、がんが再発する可能性が高くなるといわれていたこと”、”うむかうまないか悩んだけど、命がけではなちゃんをうんだこと”をパパから知らされます。
はなちゃんが5才になると、ママははなちゃんにおみそ汁の作り方を教えます。しかも、まったく手伝ってくれず、じっと見ているだけです。そのほかにも、洗濯、掃除などの家事も教えていきます。真面目な顔でじっと見つめるママを、はなちゃんは少しこわいと感じていました。
ママが自宅で暮らすようになったころ、はなちゃんはママに元気になってほしくてピアノをきかせてあげるようになりますが、10日もたたないうちにママは天国へ行ってしまいました。
パパはあまり話さなくなったり泣いたりしていました。そんなパパを励まそうと、はなちゃんはおみそ汁を作ります。おみそ汁を作るとパパが笑ってくれるからです。はんちゃんは天国のママに「はなはこれからも毎日おみそ汁を作るよ。」と約束します。
読書感想文『絵本 はなちゃんのみそ汁』
↓講談社(アマゾンヘ)↓
はなちゃんはとってもえらい女の子です。
まいあさ5時におきてあさごはんのおみそ汁を作ります。はなちゃんが5才のときからママから教えてもらって作っています。おみそ汁を作るだけじゃなくて、せんたく、おそうじ、くつならべなどの家のしごともやっているみたいです。
ママが病気でしんでしまうから、はなちゃんがこまらないようにいろいろおしえたんだと思います。
でもまだはなちゃんは5才でした。5才だからほいくえんにかよっています。わたしがほいくえんのときなんて、なんにもしていません。いつもごはんはできているし、ふくもきれいになってしまってあります。いえのしごとなんてかんがえないで、たのしくあそんでばかりいました。小学生になったいまでもあまりおてつだいをしないし、あそんでばかりです。
ママは、はなちゃんがうまれてからずっと、病院にいったりおうちにいたりをくりかえしていたそうです。
はなちゃんは元気いっぱいのママはあまりみたことがないかもしれません。ママはおもしろいこともたまにしてくれたけど、ねているじかんも多かっただろうと思います。
もし私のおかあさんが元気がなくてねてばかりだったら、私まで元気がなくなりそうです。
ちょっと元気があっても、それが家のしごとをおしえられる時間になるなら、私だったらかなりいやです。元気があるなら、いっしょにさんぽにいったり、本をよんだり、おいしいケーキをたべたりしたいです。
はなちゃんはそういうきもちにならなかったのかなと思います。ママにいわれたことをもんくもいわないでやっていたけれど、「そうじゃなくて、いっしょにあそぼうよ。」とは思わなかったのかな。はなちゃんにも、ママがもうすぐいなくなることがわかっていたから、ママのいうとおりにしようと思ったのかな、と思いました。さみしいきもちとか、あまえたいきもちとか、あそびたいきもちとか、ぜんぶがまんしていたのかもしれません。
もっとはなちゃんがすごいなと思ったのは、「パパを元気にしたくておみそしるを作る」といったり、「おみそ汁を作ると、パパが笑ってくれる。」といっていることです。
ただごはんをよういするだけじゃなくて、パパをはげまそうとしているところが、ほんとうにえらいなと思います。ねむたいときもなんにもしたくないときもあると思うけど、パパのためにおみそ汁を作ってあげるなんて、ふつうできないと思います。
ちょっとしんぱいなのは、はなちゃんの本当のきもちはどうなのかな?ということです。
はなちゃんが泣いているシーンは出てこないし、いちどももんくをいっていません。すごくがまんしていないかしんぱいです。朝ごはんだってたまにはかしパンと牛乳でもいいのに。はなちゃんだって、かしパン食べたいときがあると思います。「食べたい」って言えないならちょっとかわいそうです。
この本にはみそ汁の作り方書いてあります。
かつおぶしをけずるところからです。お母さんに「こうやって作ってるの?」と聞いてみたら「これはムリ」と言われました。
はなちゃんにはできても、うちのお母さんにはできないみたいです。
↓第26回けんぶち絵本の里大賞びばからす賞を受賞。「絵本 はなちゃんのみそ汁」
↓毎朝、早起きしてみそ汁をつくる――それが癌で逝った33歳のママと5歳のはなちゃんの「約束」。生きることは食べること。生きる力に心を揺さぶられる、家族の物語。↓
↓はなちゃんも今では中学生。ベストセラー『はなちゃんのみそ汁』のその後とは…。
↓大きな感動を呼んだ『はなちゃんのみそ汁』から10年。はなとパパの〈こころの往復書簡〉。22年発売
↓『はなちゃんのみそ汁』が、2015年12月、広末涼子さん主演で映画化もされています。
『絵本 はなちゃんのみそ汁』が伝えたいこと
- 「食」をおろそかにせず、ていねいに生きる
- あたり前のことができる幸せ
- 家族は支え合い、思いやってこそ成立する
「食」をおろそかにせず、ていねいに生きる
はなちゃんのママはガンにかかってから、玄米などの自然食中心の食事療法を取り入れます。
身体に良いものだけを取り入れ、免疫力を上げることが大切だと考えていました。食べることをおろそかにすることは自分の命を粗末に扱っていることになります。
ママを中心にした生活をすると、生活のすべてが規則正しく、丁寧なものになります。朝ごはんを作るために5時に起きれば、朝の時間と心の余裕が生まれます。
飽食の時代です。空腹を満たすだけなら、いつでも簡単に食べられるものであふれています。でも自分の身体を作るのは間違いなく自分が口にしたものです。自分の身体を大切にする意味で、丁寧に「食」を選んでみましょう。
あたり前のことができる幸せ
はなちゃんのママのように、重たい病気になってしまうとできないことが増えていきます。外出すること、家を片付けること、料理をすること、友達と話すこと、食べることさえも難しくなるかもしれません。
私たちはたいてい何の問題もなく日常を過ごしています。何の問題もなく過ごせることがいかに幸せなことかに気づくことはあまりありません。大切なことはたいてい無くしてから気づくのです。あの時、無茶な走り方をしなければよかった、もっと早く病院に行っていれば良かったと後悔することになったりもします。
毎日健康で過ごせることをありがたく思い、穏やかに暮らすことができれば幸せに近づけると感じます。
家族は支え合い、思いやってこそ成立する
はなちゃんはとても優しく、家族思いの女の子です。ママの言うことをよくきいて、家事を覚えていきます。
ママが「教えたい」と思ったことをすべて受け入れて「ママは私が困らないように教えてくれている」と考えて、ずっとがんばります。これは、はなちゃんのママへの思いやりでもあります。
またはなちゃんはパパのことも心配します。元気になってもらいたい、笑って欲しいから毎日おみそ汁を作るのです。
当然ママは、はなちゃんの将来のことを考えて、色々なことを教えたわけです。ママがいなくなっても困らないように、きちんとした生活ができるようにという思いやりです。パパは生活リズムをママに合わせ、ママが暮らしやすいように工夫します。これもママへの思いやりです。
家族は同じ家にいれば成り立つわけではありません。支え合い、お互いを思いやる気持ちはとても大切です。
今回も400字詰め原稿用紙3枚分です。(1200字)
『絵本 はなちゃんのみそ汁」読書感想文とあらすじのまとめ
病気になってしまったママが苦しくてつらかったのは分かります。自分がいなくなってからのことを考え、子どもに生きるすべを残そうという気持ちも分かります。パパがママを亡くしてつらかったことも分かります。
でも一番つらかったのは、はなちゃんではないでしょうか。
生まれてからずっと「しっかり生きなさい」と言われているようで、知らず知らずに大人の期待する自分でいるようになってしまった。泣き言を言わず他人の心配ばかりして、がんばり続けるようになってしまった。そんな気がしてなりません。
またすごく気になったのがパパがはなちゃんに「ママははなのことを生むか生まないかすごく悩んだ。そして命がけではなちゃんを生んでくれたんだ。」と話したことです。
私的にはこの言葉は「アウト。」
5歳の女の子にいう言葉でしょうか。
自分は生まれなかった方が良かったのではないか?自分を生んだからママは死んだんだと心の中で引っ掛かりを抱えて生きることになると思うのです。
幸いはなちゃんは真っ直ぐ優しい人に成長したようです。でもひねくれ者の私だったら、相当病んでいたかもしれません。
そして、ママもパパもはなちゃんを守ろうと思っていたかもしれませんが、本当は逆にはなちゃんに助けられていたと思うのです。はなちゃんがいてくれたから病気と闘おうと思えたし、はなちゃんがおみそ汁を作ってくれるからパパもママも笑顔になれたのです。
この家族の核は、はなちゃんです。
パパには、はなちゃんがおそらくいろいろ我慢していること、人のことばかり考えていること、がんばり続けていることに気づいて認めてあげて欲しいと思います。(じゅうぶん分かっているかもしれませんね。ちょっとぶしつけでした…。)
子どもの頃のはなちゃんには、色々教えてあげるより、一緒に遊んだり、美味しいものを食べたりして楽しく過ごすこと、「大好きだよ」と伝えてあげることのほうが重要な気もします。
そして大人になったはなちゃんには10時まで寝て、カップラーメンや菓子パンをパクパク食べるような余裕をもっていたらいいなと思っています。
↓こちらは読書感想文と詩の一覧表です。
↓ここから下は夏休みの読書感想文です
↓こちらは夏休みの詩の宿題です