発達障害グレーゾーンだったり境界知能のお子さんに限らず、通学方法は案外悩むところです。
高校生活が始まると、多くのご家庭で「自転車通学と電車通学、どちらが子どもに合っているのか?」という悩みが出てくるでしょう。特に、グレーゾーンの特性を持つ高校生にとって、毎日の通学が不安や負担に感じられることもあります。
自転車だと、雨の日や夏の暑い日冬の寒い日、憂鬱ですよね。電車は時間に縛られたり、混雑する中で過ごすこともあります。通学方法は単なる移動手段ではなく、日々の学校生活のスムーズさに影響を与える大切な要素です。
本記事では、自転車と電車、それぞれのメリット・デメリットを比較し、お子さまの特性に合った通学方法を見つけるためのポイントをお話します。
また、グレーゾーンの高校生ゆえの通学の難しさ、通学方法(自転車通学?電車通学?)によって進学先も選択の幅が狭くなるという点についても解説させて頂きます。
- 発達障害(グレ-ゾ-ン)の高校生子には、自転車通学は難しい
- 電車通学も複雑な乗り換えなどが難しい
- どちらも難しく学力以上に通学方法を悩むので、通いやすい高校を選びました
こんにちは。つつじ屋です。
私は地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしています。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強大好き
次男 大学生 自由大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。
グレーゾーン高校生は、自転車通学と電車通学のどちらがおすすめ?
我が家の三男、高校生になり学校まで自転車で通学しています
片道30分くらい。
途中大きな歩道橋が2か所。国道沿いの広い歩道を自転車で通学しています。
小学校は徒歩30秒、中学校は徒歩5分という恵まれた通学環境だったので、自転車で片道30分というのは三男からすれば ”とても遠い” ということになるようです。といっても、お兄ちゃんたち2人はそれぞれ自転車で30~40分かけて当たり前のように通学していたので、いたって普通ですよね。
「あ~自転車だりい~。」(しんどい)
と言いながらなんとか通っています。
いつも帰ってくるまでは心配で落ち着きません。帰ってくるのが遅いと、何かあったんじゃないか、とハラハラしてしまいます。
そんな母の心配をよそに、一人で通学する三男。(当たり前ですが当たり前でもないのです・・・。)成長しました。これまでどこへ行くのも親が一緒か送迎していたのに、一人で行動するようになったのです。
現在通っている高等専修学校に決めた経緯です。
自転車通学の難しさ メリットとデメリット
- 父親と一緒に自転車での通学路の練習です
- 今の学校には電車で通学することもできますが…。
- 危ない三男 ヘルメットと保険は必須です
- 自転車通学のメリットとデメリット 総括
父親と一緒に自転車での通学路の練習です
高校入学前の春休み、通学路を覚えるため、危ない所を確認するため、父親と一緒に何回か練習しました。(私は自転車をこぐ体力がないのでお任せしました・・・汗)
登校初日も朝は父親と一緒。けれど帰りは一人。初めてのおつかい状態。無事に帰ってきたときは安心して力が抜ける思いでした。
今の学校には電車で通学することもできますが…。
トータル時間も30分くらいで自転車通学と同じくらいです。実際、同じ中学校からいった友達は電車通学です。その友達のお母さんの話では
「はじめは自転車にしようと思っていたんだけど、中学校の先生に危ないからってとめられてね。○○くん、ふらふらするから、って。」
ということでした。
それを聞いて流されやすい私は
「三男も電車の方がよかったのかなあ・・・。」
とちょっと悩んだりして。
危ない三男 ヘルメットと保険は必須です
あまり周りが見えていないし、どういう行動が危ないのかも分かっていません。狭い歩道橋でどうやって譲り合うのかとか、段差は転びやすいとか、気になるところが多いです。そう、なので車道の自転車ゾーンは、怖すぎてとてもじゃないけどそこを通れとは言えません。
とはいえ、” ぼくはあんまり周りが見えていないので、注意してよけてください。” なんて看板をしょって自転車に乗るわけにもいきません。
ヘルメット着用が努力義務になった今でも、まだかぶっている高校生はかなり少ないです。それに実際少しダサいなとも思うのですが、三男にはヘルメットはやはり必須です。うちは自転車を買った時に同時に購入しました。
お店の方から、市から補助金が出るから申請した方がいいですよ、と教えてもらい、半額くらいで買うことができました。それに、ヘルメットなら何でもいいわけではなく、用途によって強度も違うので、必ず自転車用のものにすること、劣化もするのであまり古いものは買い替えた方がいいことなども教えてくれました。
保険もしっかり入っています。保険は本人がケガしてもダメだけど、他の人をケガさせてしまうことが怖いので、もう絶対必須。他の人への加害の補償をするためには個人賠償責任保険に入る必要があるので、今何かしらの保険に入っているとしても、補償の内容をしっかり確認しましょう。
自転車通学が心配なのはグレーゾーンのお子さんだけでなく、通常発達のお子さんでも同じことだと思います。でも、危険を察知する能力やそれを回避する瞬間的な判断力や行動力はおそらく三男はとても低い。ヘルメットに黄色い点滅灯をつけたいくらいです。
雨の日には電車で通っています。
雨の中かっぱを着ての自転車は三男には危なすぎます。
当然、電車の乗り方も何回も練習しました。
電車の乗り場、どの列に並びぶのか、カードをどこにかざすのか、かざしたらすぐかばんにしまうこと、どこで降りるのか、降りてから学校までの道順、一つ一つに確認が必要です。
自転車通学のメリットとデメリット 総括
電車の時間を気にすることもないし、帰りに好きなところへ寄り道もできます。そして電車通学よりも待ち時間がないため、通学時間も短縮されることが多いです。電車の混雑に巻き込まれることもありません。
また大きいのは定期代がかからないこと。電車は路線によっては定期代が高額なところもあります。その点自転車通学では、自転車そのものの購入にはお金がかかりますが、その後は特別に大きな出費はないので家計に優しいです。
それに、いい運動になります。わが家の三男は全く運動をしないので、この自転車での通学が唯一の運動の機会です。
かっぱを着ると前が見にくいし、夏は蒸し風呂状態。カッパの下は汗だくでビショビショなんてこともあります。日焼けも気になるところ。体力もいるので、部活で疲れた時などは大変かもしれません。
そして一番気になるのはやはり交通事故です。運転免許を持っていない高校生は、車から見た時の自転車がどれほど怖いかを分かっていません。なので、自己本位な運転をしがちです。交通ルールはきちんと守って、時間にゆとりをもって通学しましょう。
個人賠償責任補償のついた自転車保険は必ず加入しましょう。
電車通学の難しさ メリットとデメリット
- 電車を乗りこなせない三男
- 電車通学のメリットとデメリット 総括
電車を乗りこなせない三男
今の学校に決める前、電車で1時間半くらいかかる学校も検討していました。本当はその学校が一番良かったです。ただ、電車で1時間半、しかも乗り換えがある、ということがこの学校を断念した理由の一つでした。
乗り換えも決まった一つのパターンならまだよかったのですが、時間によって乗り換えの駅が変わることもあります。朝は決まった時間に乗れても、帰りはきっと時間はまちまち。そうなると、この時間はこの駅で乗り換え、この時間はこの駅で。しかもホームが変わったり。
加えて突然運休したり、遅れたりすることも。三男がそういう突発的なことに対応するのはとても難しいと思われます。
「スマホがあるじゃん。」
って思われるかもしれませんが、グレーゾーンボーイの三男にとっては厳しいのです。何をどう調べたらいいのかが分かりません。地図アプリで自分が今どこにいてどちらへ向かえばいいのかも分からないのです。
自分が今どこにいるのか、〇番ホームってどこなのか、どこの駅で乗り換えるのか・・・もうきっとパニック。案内表示を見るとかアナウンスを注意して聞くなんてこともしません。
駅員さんに聞くこともできません。
毎日私が付き添って送迎することも不可能です。いつかは慣れて問題なく通学できるようになったのかもしれませんが、そうなるまで付き添うのも現実的にはやはり無理がありました。
電車通学のメリットとデメリット 総括
混雑することもあるかもしれませんが、必死にペダルをこぐこともないので、かなり楽ですよね。
電車内で友達と話したり、勉強したりして、通学時間を有効利用することができます。
また、交通事故にあうリスクは格段に減ります。家から駅までの道、駅から学校までの道で事故にあう可能性もありますが、自転車通学に比べればかなり安全と言えます。
路線によっては高額なこともあります。
そして、電車の時刻にしばられることです。朝は乗り遅れたら遅刻してしまうかもしれません。帰りも思った時間に乗れなくて、次の電車までかなり待つこともあります。
どこの高校に進学するか悩んでいたころのお話です。
グレーゾーン高校生の通学方法 自転車or電車通学? まとめ
- まとめ 通学方法の選び方の総括
- わが家のグレーゾーンボーイ三男 通学方法の選択
まとめ 通学方法の選び方の総括
子どもの性格と適応力を見極める
自転車通学を選ぶ場合には、周りの交通状況やルールを守る力が求められるため、安全に気をつける意識が持てるかどうかが重要です。一方で電車通学は、時間管理能力や社交的な環境への適応力が求められるため、混雑した環境に耐えられるかや、時間を守れるかを考えた方がよいですね。
体力と健康のバランスを考える
自転車通学は、日々の運動量が確保でき、体力の維持や向上に役立つメリットがあります。体力に自信がある子どもには適していますが、健康面に不安がある場合は、無理のない電車通学を検討することも大切ですね。
親のサポートとフォローの程度を確認する
自転車通学の場合、朝の出発前や帰宅時に自転車や通学道路の安全確認を行うなど、親が日々のサポートをする必要があります。また、電車通学では定期券の管理や交通費、通学中にトラブルが発生した場合の対応についてもフォローが必要です。
どちらも発達障害や境界知能グレーゾーンのお子さんを持つ保護者さんにはとって負荷がかかりますが…。
無理のない選択を心がける
通学方法は無理なく持続できることが大切です。最初に自転車通学や電車通学を試してみて、もしも難しさや不安が出てきた場合は、柔軟に通学方法を見直すことも考えましょう。
最終的には、子ども自身が安心して通学し、自立や成長をサポートできる環境を整えることが大切です。子どもと相談しながら、最適な通学方法を選びましょう。
わが家のグレーゾーンボーイ三男 通学方法の選択
グレーゾーンのお子さんをお持ちだと、通学方法さえも学力以上にかなり悩むことになりますよね。
学校を選ぶ時も”無理なく通える所”というしばりが出てきます。結局うちの三男は自転車で行ける近場の高校(専修学校)を選ぶことにしました。
中には、電車が好きだったり自転車が好きだったり、時間がかかっても気にならないなど、いろんなタイプのお子さんがいらっしゃるかと思います。自分が譲れないポイントを考え、負担が大きすぎない通学方法を選べるといいですね。
ただ、定期代が高いからという理由だけで自転車通学を選ぶのも慎重に。自転車も高いものは10万円くらいします。カッパやヘルメット、保険、修理、大金ではないにしても何かと出費があります。3年間をトータルで考えて、経済面、体力面、そのお子さんの能力、いろんな要素を総合して決めていけるといいかと思います。
スマホが誘導してくれれば、、、
スマホが常に子供の位置を正確に把握し、
「次の○○駅で降ります。降りたホームで待っていて、次の次の電車に乗ります。…違います、その次の電車です。」
「ホームが変わります。右に歩いて階段を昇り、〇番ホームへ行きます・・・。」
ってな感じで細かくナビしてくれるようになるといいですけど。
画面でなく、声に出してナビして欲しい・・・。
そして三男くんは今日も自転車で学校へ。自転車に乗ることが唯一の運動なので、もう部活替わりです。なのでめんどくさがっても自転車で頑張ってもらいます。十分気を付けて、日焼けして下さい!
生まれてから~保育園までのできごと
↓こちらの記事は、生まれて間もないころのお話です。
グレーゾーンの三男にはこんな「あるある」な特徴もありました。
保育園時代に気になっていたことの記事を書いてみました。よろしければお読み下さい。
【発達障害】グレーゾーンの子供のひどいいびきは、アデノイドによる睡眠時無呼吸症かも?治療で劇的改善!発達にも影響!?治療費は?
小学生時代
こちらは小学1年生、小学校でおもらしばかりしていた頃のお話です
小学1年生、勉強やおもらし、のどの手術(アデノイド除去)について書いてます
小学4年、普通級の子どもさんと上手くコミュニケーションが取れなかったお話です。
中学生時代
↓療育手帳の取得を申請しても、交付を受けることが叶わなかった時のお話
↓高校(専修学校)入学までの紆余曲折についてお話
↓義務教育の終わりが見えはじめ、将来について考えてたころのお話
↓三男の中学生時代について書いています。(現在、高校生です)
進路と将来
↓中学生になって支援級と普通級のどちらが良いかを考えてみた記事
↓体調の悪さを誰にも伝えられない不安について考えた記事
↓高校(専修学校)入学までの紆余曲折
↓こちらは日本政策金融公庫で借りた学費のお話です↓
高校生時代
↓こちらは高校(専修学校)へ入学してから初めての中間テストの結果です。
↓こちらは”専修学校各種学校連合会”についての記事です
出典:文部科学省公式サイトより