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フランチャイズ型子ども向け学習塾経営の難しさ3ポイント 休めない・頼れない・収入ない

学習塾経営の難しさアイキャッチ画像
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今回の記事を簡単にお話します

わたしはフランチャイズ型の子ども向けの塾を経営しています。

最近、突然の体調不良から入院することになり、教室へ出られなくなりました。

フランチャイズの事務局へ連絡しますが、あまり頼りにはなりません。
代行の指導者を探したり、保護者への連絡、様々な準備など大変あわただしく、とても入院前とは思えない仕事量でした。

何より大変なのは、この1か月の経費。通常のロイヤリティー、家賃、代行費用、スタッフ賃金など、当然すべて私が払います。人件費にいたっては通常時の4か月分がかかりました。
大赤字です。

教室を1か月閉めることはできないのか、と聞いてみましたが、そういう対応はできない、と言われました。
本部的にはロイヤリティー収入がなくなるので、認めません。

まさにコンビニ。休めない。
なんとしてもロイヤリティーは死守する。
「困ったらいつでも言ってくださいね。」と常には言っていますが、本当に困るとさして助けてはくれない。
「先生の教室ですから。」と逃げる。

そんなフランチャイズ型の学習塾は、本部は損せず、こちらは搾取されるような、ちょっとやりきれない気持ちになったというお話です。

ちょっぴりつらい表情の女性のイラスト
つらくても休めません…。
うちの三男、グレーゾーンボーイです。

私は地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしている”つつじ屋”といいます。

家族:だんな 定年間近の会社員
  長男 大学生 勉強が大好き
  次男 大学生 自由が大好き
  三男 高校生 ウルトラマン大好き

三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。

このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。

本記事を読んで分かること
ポイント

体調を崩し入院へ。自己免疫疾患により肝臓を傷めてしまいました。

ポイント

頼りにならない、機能しない、フランチャイズ事務局。事務局は機能していませんでした。

ポイント

どんなに経費がかさんでも、教室は休めません。なのでフランチャイズ経営者(指導者)の持ち出しです。

対策

①代行指導者を探し、とにかく経費(人件費)を使いまくる

②スタッフに代行登録してもらう

③事務局の職員に代行してもらう

上記が簡単な記事の流れになっております。
それでは以下より本文をお読みください。

目次

フランチャイズ型子ども向け学習塾とは?

女性の塾の先生イラスト
私は子ども向け学習塾を経営しています。

わたしはフランチャイズ型の子ども向け学習塾を経営しております。
いや、”経営”なんて大それた話ではなく、”やってます”。

フランチャイズなので当然加盟金と毎月のロイヤリティーが発生します。
その代わり大手の看板を掲げられ、教室で使用するプリントも入手できます。

この大手の看板というのはとてもありがたいものです。
何の経験も実績もないおばさんが、子ども向けとはいえ、いきなり塾を始めても、生徒さんが集まるはずがありません。
でも、看板が信用あるものであれば、はじめからある程度の生徒数を見込めます。

学習塾のイラスト
私が運営している塾は最大手の子ども向け学習塾です

これは大きいですよね。集客のための活動の時間や経費を大幅に削減できます。
選ぶ側の生徒・保護者にとっても、一定レベルのものが期待できます。

収入面はどうでしょう。
会費×教科数(複数学習の生徒もいるため)が売り上げ。
そこからロイヤリティー、家賃、パートスタッフの賃金、水光熱費、広告料などが経費としてかかり、残りがわたしの純収入となります。
実働時間で考えると、パート収入と大差ない金額です。
家賃をいかに低くできるかも大きいですね。

仮に50教科学習しているとすると

50教科×7,150円=357,500円  これが売り上げ

ここからまずロイヤリティーが4割 357,500円×0.4=143,000円 が引かれます

そこから家賃、駐車場代、水光熱費、広告料などで100,000円

さらにスタッフの人件費が50,000円(勤務形態、時間によります)

残りが指導者の純収入になります

この計算だと、5~60,000円になりますね。

そうであっても、生徒と話すことは楽しく、いろいろな子どもの成長を感じられることはとてもいい経験だと思っていました。

しかし、今回わたしが突然入院することになり、一ヶ月ほど教室へ出られなくなったことで思い知った、フランチャイズの苦しさをお話ししていきたいと思います。

ポイント1 休めない

体調を崩し入院へ

入院する女性のイラスト
入院をしてしまいました。

2024年4月初めのことです。

かかりつけの病院で肝機能数値の異常が見つかり、すぐに大きな病院を紹介され受診しました。

この時の肝機能数値はざっくりAST400ALT700γーGTP300といった感じでした。(非常に悪い)

病気になっている肝臓のイラスト
肝機能の数値は非常に悪い値です。

「このまま入院でもいいけどねえ・・・。」と先生に言われたものの、仕事のこと、家のこと、心の準備も何一つできておらず、一週間後に再受診となりました。

そして一週間後の受診時は数値が大きくは変わっておらず、もう一週間の様子見。

しかしその後、わたしの体調は最悪になりました。
気持ち悪くひどい頭痛もします。
疲れやすく、家の階段もとてもしんどい。
黄疸は出ていませんでしたが、尿は茶色くなっていました。

尿検査のイラスト
尿は見たこともないような茶色をしていました。

そして次の受診時。順番を待って座っていることさえつらい状態でした。
数値は変わらなかったのですが、先生に「先生、体がつらいです・・・。」と打ち明けました。
すると、「あ~ダメだね。入院して生検したほうがいいね。今日でもいいですよ。」と言われました。

本当につらくてしんどかったので、入院と言われて正直ほっとした気持ちもありました。
それでも次の日が教室だったので、入院は翌々日にしてもらいました。

辛い表情を浮かべる女性のイラスト
つらくてたまりません。

ポイント2 頼れない

頼りにならない、機能しない、フランチャイズ事務局

バタバタはその日から。いや、少し前から始まっていました。

4月の初めに大きな病院を受診した時点で「もしかしたら入院になるかも」と思い、事務局に報告し、対応を相談してきました。しかしこれが何とも心許ないというか・・・。

普段「困った時は何でも相談して下さい。全面的にバックアップします。」と言っているわりに、本当に困った時はあまり力になってくれません。

入院して教室へ出られなかった場合の対応としては、

スタッフの女性従業員イラスト
事務局の女性社員さんより

「まず先生(わたし)が代行を頼めるほかの指導者を探してください。
もしくは先生の教室のスタッフさんは代行登録していませんか?まず心当たりをあたっていただいて、同時にこちらでもほかの先生にお声掛けしてみます。」

と言われました。

いやいや、他の指導者って簡単に言わないでほしいです。
引退を考えている大ベテランの先生、子育て真っ最中で忙しい先生、2つの教室を持っている先生もいます。
皆さんそれぞれ忙しい。
顔見知りの先生だってそんなに多くはいません。

「いなかったら事務局に頼もう。」とは思ったものの、手当たり次第に電話してみました。
しかし、なかなか引き受けてくださる方はいません。
自分の教室だけでもやることはたくさんあります。
勝手の違う他の教室の代行なんて、あまりメリットはありません。

そうしている間にも事務局から何回も連絡が来ます。

「どうですか、みつかりましたか。こちらも探していますが、なかなか難しい状況です・・・。」

事務局が焦る気持ちもわかりますが、わたしとしては、家のこと、発達グレー・境界知能のわが三男のことも考えなくてはなりません。
ご飯、洗濯、学校のこと、心配なことはたくさんあります。

歯みがきをしてもらう男の子
発達グレーゾーンの三男が気になります。

最終的にはわたしが最初に声をかけさせていただいたベテランの先生が、1か月弱の間引き受けてくださることになりました。
つまり、事務局は機能していなかったのです。

休まらない入院中の連絡

そして教室はお任せしてわたしは入院。入院前日も教室だったので、遅くまでかかって仕事はほぼ片づけました。

入院時、主治医の先生から入院期間や治療方針など全く聞いていませんでした。

病院の先生イラスト
大きな病院の先生

「症状が重いし、原因をはっきりさせるために肝生検をしましょう。」

というくらいしか聞いていなかったのです。

そんな状況下、入院当日に事務局から連絡が入ります。

スタッフの女性従業員イラスト
事務局の女性社員さんより

「入院は何日くらいになりそうですか?どのくらいで復帰できそうですか?」

いや、知りません。分かりません。わたしが一番知りたい。
入院当日ってどういうことでしょう。
休ませてあげようとは思わないのでしょうか。

入院中、何度も何度も連絡が入りました。内容は様々です。
正直、もう任せたからそっちでやってください、と思っていました。
パートのスタッフさんからもあれこれと報告が入り、気持ち的にはずっと教室にしばられていました。

ポイント3 収入ない

どんなに経費がかさんでも、教室は休めません

子ども向け教室の先生イラスト
子ども向け教室のようす

そしてある日、事務局から

スタッフの女性従業員イラスト

「昨日はスタッフさんも22時頃まで残ってくださったそうです。」

という報告が。
え!22時ってなんでそんなにかかるの?もちろん、イレギュラーな状態で、スタッフさんへの負担が増えることは分かっています。
とはいってもそこまでかかるのはあり得ない。

「まあ、次回はそんなにかからないか。」

と思っていたら、それからずっと21時過ぎまでかかっている、と。

そこで事務局ではなく、本部のほうに

ちょっぴりつらい表情の女性のイラスト

「なんでそんなに長い勤務時間になるんですか?この人件費、すべてこちらの持ち出しになるんですよね?それプラス、代行の先生への謝礼、家賃・・・。
もう教室を1か月しめたいです。これではおちおち休んでいられません。」

と相談しました。担当事務局の一個人の担当者と話してもらちがあかないと思ったのです。

「教室を休めないということは、本部への入金を止めない、ということですよね。」

ということも話しました。本部からは

「教室を閉めるということはできません。経費のご心配については、担当事務局と話し合われた方がいいかと思います。」

とのお返事でした。現場丸投げ。
こちらには休む自由はありません。コンビニと同じですね。

すぐに担当事務局から連絡がありました。

「人件費につきましては、スタッフの方にもなるべく早く帰ってもらえるように、代行の先生とも相談して、ご負担を減らしたいと思います。」

まあ、どうしようもありません、という話です。

しかも、どこかで話が変わってしまい、代行の先生に早く帰ってもらうようになっていたようで、スタッフの方の勤務時間は増える一方でした。
代行の先生にもう少し業務を振り分けて、スタッフの方の負担を減らしてほしい、人件費という見方をやんわり伝えてほしい、というわたしの想いは何一つ伝わりませんでした。

この1か月だけで、代行の先生への謝礼とスタッフの人件費合わせ、普段の人件費の4か月分がかかりました。4か月分ですよ!大赤字なんてもんじゃありません。

自分の病気で体力や気力が少し落ちたところへ、教室収支の大赤字を受け、もうメンタルはボロボロ。
何のためにやっているのか分からなくなりました。

電話で泣いている女性のイラスト
悲しくて涙が止まりません。。。

何があっても損しないフランチャイズ本部

今回のことで、本部は何の痛みもありません。金銭的にも仕事量的にも。
ロイヤリティーは通常通り持っていかれるし、特に何かを手伝ってくれたわけでもありません。
ホント、フランチャイズってよくできています。

フランチャイズの学習塾って個人事業主です。結局すべて自己責任です。搾取される側なのです。
何があってもロイヤリティーをおさめ、何があっても休むことはできません。

「困ったことがあったら何でも言ってください!」

という笑顔は営業スマイル。
本部にとってはわたしたちがお客様なのです。
お客様のうちは笑顔ですが、「助けて。」と言ったら後ろ足でけられて終わりです。

裏表のある女性のイラスト
営業スマイルの裏側は・・・?

対策方法:指導者が休むためには

休めない女性のイラスト
指導者(経営者)だって休ませて下さい。。。

”休めない”とは言っても、実際には指導者(わたし)自身が休む方法はあります。ただ教室を閉めることはできない、ということです。そして、かなりの出費を覚悟しなければなりません。

本部へのロイヤリティー納入をとめないため、教室を閉めることは許されませんが、そこが守られれば結局のところ指導できる誰かが教室にいればいい、ということになります。

以下、その方法のいくつかです。

① 代行指導者を探し、とにかく経費(人件費)を使いまくる

今回の私がこれでした。代行指導者を探して指導に当たってもらうパターンです。

代行指導者への謝礼、スタッフへの通常をはるかに超える賃金を払うことで、教室は維持され、指導者自身も休めます。

当然かなりの出費になることは覚悟しなければなりません。

② スタッフに代行登録してもらう

わたしが加盟しているフランチャイズ型学習塾には、スタッフの方に臨時で代行をお願いできる制度があります。期間は2週間から1か月。長さによって研修内容が変わります。

スタッフの方に代行してもらえれば、代行指導者への謝礼は必要なくなります。しかし、スタッフの勤務時間がどのくらい増えるのかは未知数です。実際にはかかる人件費は代行指導者を依頼するのと大差ないのかもしれません。

ただ、わたしの教室のスタッフの方々は、この代行登録をしてくれません。責任が重くて嫌だということです。なので、スタッフを採用される際、初めから代行登録を前提として話を進め、登録まで済ませておくことをお勧めします。「慣れてから話せばいいか。」では嫌がって登録してくれなくなってしまうかもしれません。

③ 事務局の職員に代行してもらう

代行指導者がまったく見つからなかった場合、事務局の職員が代行してくれるかもしれません。この場合のいろんな取り扱いがどういうことになるのかはよくわかりません。直営となるのか、あくまでフランチャイズでロイヤリティーをおさめるのか。

本部としては絶対に教室を閉めたくないので、最終的な手段ということになると思います。

④ すべて無理だった場合

解決策がなく、仮に教室を閉めるしかないとなった場合については、違約金等が発生するのか、どこにも書いてありません。もしかしたらそっとそういう契約があったのか・・・。いや、わかりません。

これからフランチャイズ型学習塾を始めようと考えている方には、いつ自分が休まなければならない事態になってもおかしくない、ということを想定して、準備されることをお勧めします。

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最後に:もう休まない。休むならやめる。

休業のお知らせイラスト

今回の経験から、もう何があっても絶対休まない、と決めました。
仮に病状が悪化して再入院することになってしまったら、やめてしまおうくらいに思っています。

今現在、自分の教室に復帰し、指導にあたっています。
留守の間、生徒さんのフォローにあたったり、慣れないこともあり、スタッフの方々には大変なことも多かったと思います。そこはとても感謝しています。

スタッフの方々の勤務時間も、わたしが休んでいた時の3分の1以下で終われています。
本来の仕事量はそのくらいです。代行の先生もいたのです。このモヤモヤをちょっとひきずっています。

また、入院前日までに、生徒一人一人の特徴や進め具合、対処方法などを簡単にまとめておいたのですが、代行の先生もスタッフの方々も「一度も見ていない。」と。
少しでも見てくれたら・・・。余計なお世話なのでしょうか。
きっとそうなんですね。自己満足でしかなかったのですね。

臭いのキツイトイレ
トイレが大変でした。。。

何より、復帰初日、教室のトイレに入って愕然としました。
明らかに、恐らくは1か月の間1回も掃除をしていない状態。汚れているのは分かっているはずなのに・・・。

わたしみたいな豆腐メンタルの人間には、こんな些細なことが「もういいいかな」のスイッチを押してしまうことがあります。今、甘押しの感じ。さてどうなることやら。

ちょっぴりつらい表情の女性のイラスト
私もうだめかも・・・。

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