今回のお話は『おちびさんじゃないよ』。あらすじや読書感想文の例文、この本で伝えたいことなどをご紹介しています。
2024年夏の青少年読書感想文全国コンクールの課題図書で、対象年齢は小学校1~2年生になっています。
テンちゃんはとても小さな女の子ですが、おちびさんと扱われるのが大きらいです。自分より小さいかもしれないマルくんがいじめられているのを見て、いじめっ子に猛抗議します。正義感あふれるテンちゃんですが、マルくんより背が高いのではないかと比べてしまうという面も持っています。
この世界にはいろんな人がいます。
国も違う、見た目も性別も性格も、同じ人は一人もいません。見た目の情報は分かりやすいので、手っ取り早くその人の判断材料になります。でも中身は違っているかもしれないし、どんな人であってもそれがその人自身。尊重していけたらいいね、というお話です。
うちの三男、グレーゾーンボーイです。
私は地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしている”つつじ屋”といいます。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強が大好き
次男 大学生 自由が大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。
この読書感想文の例文を活用して、文章を「書く価値がある」の?
夏休みといえば頭が痛くなるのが「読書感想文の宿題」ですよね。
親が代筆してまで子どもの読書感想文を手伝う。などは私のグレーゾーンボーイの三男にも行っていました。
じゃあなんで読書感想文なんて書かなければいけないのでしょう。
まぁズバリ言ってしまえば「宿題」だからです。なので難しいことは抜きにして提出しなければならないものはさっさと提出できるように、この読書感想文の例文を活用して下さいね!
また小学生の子どもを持つ親御さんにとって、このブログの読書感想文を使って「書く価値がある」のかもいくつか考えてみました。
1. 子どもたちの参考となる、具体的な読書感想文
この読書感想文により、どのように文章を構成し、どのような内容を盛り込むべきかが明確になるため、子どもが読書感想文を書く際のサポート役として活用することができます。
2.子どもとママのストレス軽減
夏休みの宿題は子どもや親にとって大きなプレッシャーになることがあります。
特に読書感想文は、文章を書くのが苦手な子どもにとっては大きな負担です。子育て世代のママたちは子どものストレスを軽減し、楽しい夏休みを過ごさせたいという気持ちも強いですよね。
3. 忙しいママと子どもの時間を節約
忙しいママや子ども(子どもは暇かな?)にとって、読書感想文の書き方やアイデアを一から考えるのは大変です。
このブログに掲載された読書感想文を参考にすることで、時間を節約し、効率的に宿題を進めることができますよ。皆さんも時間を節約するために、このブログに訪れるかたも多いのではないでしょうか!
この読書感想文のブログ記事を掲載することで、多くのパパ・ママの手助けができ、子どもたちの学びがより充実したものになると考えています。
私の読書感想文が多くのパパ・ママにとって貴重な情報源となることを願っています。
『おちびさんじゃないよ』のあらすじ
テンちゃんは体がとても小さい女の子です。
その見た目から、何もできないと思われたり、お店では幼い子どものように声をかけられたりします。その度に、自分の知識を披露したり、「あたしはちびさんじゃありません!」と主張します。
ある日、転校生のマルくんがやってきます。
マルくんはとても小さな男の子。テンちゃんよりも小さいかもしれません。テンちゃんはどちらが大きい確かめようとしますが、マルくんは警戒してか何も言いません。
昼休み、食堂でマルくんがいじめっ子に何か言われています。
いじめっ子はマルくんのお弁当を見て「気持ち悪い。」とか「ベビーフードか。」とか言ってからかっていました。見かねたテンちゃんはいじめっ子に「それっていじわるだよ。」と言います。するといじめっ子に「だからなんだよ、ちーび。」と言われてしまいます。さらにおこったテンちゃんは「あたしはちびじゃない!」と叫びます。
びっくりしてシーンと静まるみんな。
いじめっ子もどこかへ行ってしまいます。怒りながらもマルくんの隣でお弁当を食べ始めるテンちゃん。するとマルくんが「テンちゃんって、いままであったともだちのなかでいちばんおおものだとおもう。」と言われます。お互いに笑いあう2人。
どちらが大きいかそっと比べようとするテンちゃんですが、マルくんに「テンちゃんのほうがおおきいよ」と言われ、「そうかもね。でもちょっとだけだよ。」と笑顔で返しました。
読書感想文『おちびさんじゃないよ』例文
24年夏 青少年読書感想文全国コンクール課題図書
テンちゃんはとても小さい女の子です。
だから、ほんとうよりもおさない子だとおもわれて、すこしばかにされたり、ようちえんの子どもみたいにいわれてしまいます。テンちゃんはそれがいやで、いつも「おちびさんじゃありません!」いいかえします。
そんなふうにいいかえせるなんて、テンちゃんはすごいなあとおもいます。
テンちゃんはクラスでもともだちにじぶんのしっていることをおしえてあげたりしていて、クラスでばかにされることはないみたいです。でも、わたしだったらそんなふうにつよくいられないかもしれません。「おまえちびだな。」っていわれたら、なにもいいかえせないとおもいます。
そうやっていいかえせるのは、テンちゃんがじぶんはなんでもできるとおもっているからです。
きっとテンちゃんはばかにされないようにいろいろがんばって、できることをふやしていったんだとおもいます。本もたくさんよんでいるみたいだし、じぶんでりょうりもつくっています。こうやってがんばることはたいへんだとおもいます。ほんとうだったらそんなにがんばらなくてもいいのに、みんなよりよけいにがんばっています。それをずっとつづけているテンちゃんはやっぱりすごいです。
でも、としょかんの人やレストランやスーパーのてんいんさんも、テンちゃんをばかにしていたわけではないとおもいます。
みためが小さいからきっとまだほんとうに小さいんだとおもって、しんせつなきもちでこえをかけてくれたんだとおもいます。テンちゃんのことをしらない人は、みためではんだんするしかないから、しかたないかもしれません。
ある日、てんこうせいのマルくんがやってきます。
マルくんはテンちゃんよりも小さいみたいです。テンちゃんは、そばにいってどっちが大きいかたしかめようとします。
小さいことをいわれるのがいやなことは、テンちゃんがいちばんわかっているはずなのに、すこしいじわるなきもします。
どっちが大きいかたしかめてどうするのかな。じぶんのほうが大きかったら「ああよかった。」っておもうのかな。そうやってくらべられたら、マルくんがかわいそうです。マルくんだってずっと小さいことでからかわれてきたとおもいます。でも、テンちゃんみたいにつよくいいかえせないから、ずっとがまんしてきたとおもいます。
ひるやすみにしょくどうでマルくんがいじめっ子にいやなことをいわれていました。
テンちゃんはおこって「それいじわるだよ。」といいます。するといじめっ子に「だからなんだよ、ちーび。」といわれてしまいます。もっとおこったテンちゃんは「あたしはちびじゃない!」とさけびます。そのこえにみんなびっくりして、いじめっ子もどこかへいってしまいます。
いじめっ子にそんなこといえるのって、すごいゆうきがあるなとおもいます。
しかもじぶんがいわれたわけじゃなくて、マルくんがからかわれていたのに。じぶんがいわれているみたいなきもちになったのかな。マルくんはみかたになってくれてうれしかったとおもいます。いいかえせるテンちゃんがうらやましかったかもしれません。
さいごにテンちゃんがマルくんと大きさをくらべていても、マルくんはすぐにテンちゃんのほうが大きいよ、といいます。テンちゃんのきもちがわかって、そういうことがいえるマルくんもとてもやさしいです。
いろんな人がいるけど、みんないいところがたくさんあるとおもいます。そういうところをみつけて、みんななかよくできるといいなとおもいます。
大切なこと チャットGPT編
「読書感想文」を書くためには、まずは本(本物:現物・電子書籍)を一度は読んだ方がよいですね。
皆さんにこの「読書感想文」の記事を参考にして頂けることは、大変ありがたいと思っています。
しかし、本(本物)を読まずに、この読書感想文の記事(ある意味贋作:偽物)だけをたよりに文章を書けば、皆さんの書く読書感想文の内容がチグハグになってしまうからです。
実際に皆さんもたくさんの読書感想文のブログ記事を見ながら、読書感想文を書こうと思っているのではないでしょうか。
そして危険なのが、グ-グルのランキング(5位以内)に入るような読書感想文の記事でも、ウソが書いてあることです。
まあ、実際に本を読めばその読書感想文の記事が間違っているのが分かるのですが、もう書いてあることがデタラメです。
ひどい記事になると作者や主人公の名前自体が違ってますし、主人公がとった行動も違います。また架空の人物を作って物語に出演させたりもしています。
学校の先生に見せたら「何の本を読んだの?」と言われちゃいそうです。
チャットGPTを使って、適当に記事を量産しているのがうかがえますね。
ですから図書館で借りればOKですので、必ず本(本物)に触れて、読んでから読書感想文を書くことが大切です。
本をかる~く読んでから、チャットGPTを使い読書感想文を書いてみましょう。
そうすればAI風の?最強の読書感想文が出来上がります。新しい道具も上手に使っていきましょう!(このサイトの読書感想文はチャットGPTは使用していませんが、チャットGPTの学習には利用されていました…。微妙)
もちろん自分の頭で考えるのが、無敵なのは言うまでもありません!!
『おちびさんじゃないよ』が伝えたいこと
- 人は見た目では分からない 本当のその人を理解する努力をしよう
- 見た目で判断した人と本人の気持ちのすれ違いがある
- 人は誰かと比べたがる 上に立つことで安心したがる
- 多様性を認めよう
人は見た目では分からない 本当のその人を理解する努力をしよう
わたしたちが他の誰かをどんな人なのか判断しようとする時、大きなウェイトを占めるのが外見です。背の高さ、性別、肌の色、髪や目の色、顔、まずはそういった目に見える情報からその人を推し量ることになります。
そこには、背が小さいからまだ幼いのだろう、歳をとって見えるから速くは歩けないだろう、目つきが鋭いからこわい人かもしれない、といった勝手な先入観がつきまといます。
あながち間違っていないこともあるのですが、やはり決めつけるのはよくありませんね。先入観を隣に置いておいて、その人と実際に会話をし、たくさんコミュニケーションを重ねることで本来のその人を知る努力をすることが大切です。
見た目で判断した人と本人の気持ちのすれ違いがある
このお話の主人公、テンちゃんは体がとても小さいです。
そんなテンちゃんを見て、図書館の人は「その本は難しいよ。」と言い、スーパーの店員さんは「おまけのシールをあげましょうか。」と声をかけます。図書館の人もスーパーの店員さんも意地悪を言っているつもりはなく、親切心から出た言葉です。初めて会う人は見た目で判断するしかなく、本来のその人とは違っていて誤解を生むことも多いです。
でも、テンちゃんにしてみれば、少し馬鹿にされたような気持ちになって、「あたしはおちびさんじゃありません!」と言いかえしてしまうことになります。まだテンちゃんは子どもです。そういう人の親切心を理解するにはもう少し大人になる必要があるのかもしれません。
人は誰かと比べたがる 上に立つことで安心したがる
いつもおちびさんと言われることに納得できずにいるテンちゃんですが、転校生のマルくんが自分よりも小さいかもしれないと思い、そばにいって確かめようとします。それまでは自分が一番小さかったけど、もしかしたらマルくんのほうが小さいかもしれない。軽くマウントをとりたがっているように見えます。
誰かと比べられること、小さいことを指摘されることがどれほど嫌か、テンちゃんはよくわかっているはずなのに、その嫌なことをマルくんにしようとしています。
でもこれは仕方ないのかもしれません。誰もが自分と誰かを比較し、うらやんだり、逆に自信を持ったりするものです。そして何か一つ自分の方が上だと思えることが見つかると少し安心したりします。
テンちゃんも自分の方が少し大きいと思ったからこそマルくんを守ってあげようと思えたのかもしれません。
多様性を認めよう
この本に「多様性を認めよう」というほどまでの主張が含まれているとするのは少し大げさかもしれません。でも、話の内容や絵からはそういう面も感じられます。
家族や友達の肌の色や髪の色の違い。同じ年齢の子に比べとても小さいテンちゃんのように、身体的な違いを持っていること。マルくんが食べているお弁当の絵を見ると、マルくんは日本人のような気もします。そういう他国の人。
性格も好きな食べ物も好きな音楽も、信じている宗教も違います。
外見からは分からない障害を持っている人もいます。100人いたら100人それぞれの価値観があります。自分を変える必要はないと思いますが、それと同様に他者の考えも広く受け入れていけるといいですね。
今回も400字詰め原稿用紙3枚分です。(1200字)
『おちびさんじゃないよ」読書感想文とあらすじのまとめ
まわりからおちびさんと言われても「あたしはおちびさんじゃないよ」と言いかえせるテンちゃんはとても強いですね。
そこには馬鹿にされないように頑張っているテンちゃんの努力があります。ではどうして努力しなければならないのでしょう。それはやはり人より小さいことにコンプレックスを感じていたから。「小さくてもいいじゃん。これがあたしだから。」とまでは思えなかったからではないでしょうか。みんなと同じに見られたいという気持ちがあるからではないでしょうか。
ありのままを受け入れるのは難しい時があります。どうしても人と比べてしまいます。”多様性”が叫ばれ、違いを受け入れようという動きはありますが、その違いを本人が受け入れているかは別問題です。
「人は見た目が9割」「第一印象ですべてが決まる」「人は見た目で判断できない」などいろんな見方があって、結局どうなんだと思うのですが…。
転校生のマルくんに出会って、テンちゃんの少し攻撃的ともいえる強さは変わっていく気もします。
「テンちゃんのほうがおおきいよ」と自分から認め、テンちゃんのことをおおものだと言ってほめてくれるマルくん。自分の現状を受け入れ、人の良さをきちんと認められるマルくんこそ、本当はおおものかもしれません。
マルくんの優しい笑顔で、テンちゃんの強がってとがっている気持ちも少し丸くなるのではないでしょうか。
お子さんに本をたくさん読んでもらいたいと思っている親御さんに、絵本定期購読がおすすめです
↓こちらは読書感想文と詩の一覧表です。
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↓こちらは夏休みの詩の宿題です
出典 文部科学省 これからの時代に求められる国語力について