今回のお話は『あかいてぶくろ』。あらすじや読書感想文の例文、伝えたいことなどをご紹介しています。
対象年齢は3~4歳位からですが、小学校の低学年のお子さんや大人が読んでも心に響くこと間違いなしです。
文は林木林さん、絵は岡田千晶さんです。
表紙の赤い手編みの手袋がとても可愛らしいです。こんな手袋欲しいな、と思ってしまいます。
右の手袋と左の手袋は、離れ離れになってもお互いのことを思っています。そして、それぞれの置かれた場所に幸せを感じてもいます。赤い手袋の心の模様を見ていると、人と人との関係性の機微に触れた思いがします。
人をうらやんだり、嫉妬したり、人間関係においては様々な感情がつきまうものです。誰かと比較して、自分をさげすんだりしてしまうこともあります。でも、この赤い手袋は、そんな感情を超越しているのです。一緒に過ごした日々を懐かしく思い、相手がどこかでおだやかに暮らしていると知って安心し、自分の幸せも心得ています。
こんな赤い手袋のような、澄んだ心を持ちたいものです。まあ、煩悩だらけのわたしには無理なことですが・・・。
表紙にひかれて読み始め、読み終わったらきっと赤い手袋が欲しくなっていますよ!大切な人へのプレゼントにも是非お勧めします。
- お互いを大切に思いあう赤い手袋
- 様々な幸せの形と自分自身の幸せを知ること
- 物にも心がある、大切にしよう
- 赤と白を主体とした、優しい絵
この辺りが見どころであり、読書感想文を書く時のポイントにもなりますね。
うちの三男、グレーゾーンボーイです。
私は地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしている”つつじ屋”といいます。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強が大好き
次男 大学生 自由が大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。
この読書感想文の例文を活用して、文章を「書く価値がある」の?
夏休みといえば頭が痛くなるのが「読書感想文の宿題」ですよね。
親が代筆してまで子どもの読書感想文を手伝う。などは私のグレーゾーンボーイの三男にも行っていました。
じゃあなんで読書感想文なんて書かなければいけないのでしょう。
まぁズバリ言ってしまえば「宿題」だからです。なので難しいことは抜きにして提出しなければならないものはさっさと提出できるように、この読書感想文の例文を活用して下さいね!
また小学生の子どもを持つ親御さんにとって、このブログの読書感想文を使って「書く価値がある」のかもいくつか考えてみました。
1. 子どもたちの参考となる、具体的な読書感想文
この読書感想文により、どのように文章を構成し、どのような内容を盛り込むべきかが明確になるため、子どもが読書感想文を書く際のサポート役として活用することができます。
2.子どもとママのストレス軽減
夏休みの宿題は子どもや親にとって大きなプレッシャーになることがあります。
特に読書感想文は、文章を書くのが苦手な子どもにとっては大きな負担です。子育て世代のママたちは子どものストレスを軽減し、楽しい夏休みを過ごさせたいという気持ちも強いですよね。
3. 忙しいママと子どもの時間を節約
忙しいママや子ども(子どもは暇かな?)にとって、読書感想文の書き方やアイデアを一から考えるのは大変です。
このブログに掲載された読書感想文を参考にすることで、時間を節約し、効率的に宿題を進めることができますよ。皆さんも時間を節約するために、このブログに訪れるかたも多いのではないでしょうか!
この読書感想文のブログ記事を掲載することで、多くのパパ・ママの手助けができ、子どもたちの学びがより充実したものになると考えています。
私の読書感想文が多くのパパ・ママにとって貴重な情報源となることを願っています。
『あかいてぶくろ』あらすじ&おすすめポイント
- 『あかいてぶくろ』あらすじ
- お話の見どころ・読みどころ&おすすめポイント
『あかいてぶくろ』あらすじ
赤い手袋の右と左は、いつも一緒にちびちゃんの手をふんわりと包みます。
ある日、ちびちゃんは右の手袋を無くしてしまいます。するときつねがそれを見つけ、木の枝にかけました。
左の手袋だけ家に帰りますが、しんとさびしい気持ちになります。
ちびちゃんとお母さんは一生懸命右の手袋を探しますが、どうしても見つかりません。するとお母さんは、新しい右の手袋を編んでくれました。
その頃、右の手袋はふたごのこうさぎの帽子になっていました。そして、左の手袋は元気だろうかと思い出していました。
ある日、のねずみの3兄弟がうさぎの家に遊びに来ました。そして赤い帽子を欲しがって、ひっぱりあいになってしまいます。でも、このままでは手袋がほどけてしまうと思い、こうさぎはしかたなく手をはなし、ゆずってあげることにしました。
のねずみたちは手袋を寝袋にしました。はじめは3人で入っていましたが、しだいに独り占めしたくなってきます。そして、3人でひっぱりあいが始まります。あんまり強く引っ張ったので、手袋ははずみでやぶの方へ飛んで行ってしまいました。
その手袋をはとが見つけます。でも、くわえて飛び上がろうとした時、やぶの中で動く影をおおかみだと思っておどろき、手袋を落としてしまいます。
その影はおおかみではなく、りすでした。りすは空から降ってきた赤いふかふかしたものを「天からのおくりもの」だと思ってとても気に入りました。
その頃、左の手袋は新しい右の手袋と一緒に、ちびちゃんの手をふわんと包んでいました。あの時の右の手袋はどうしているだろうと思いながら。
ある日、左の手袋は木の枝にかかった右の手袋を見つけます。破れたりして形が変わっていても、すぐに右の手袋だと分かりました。そして、右の手袋も左の手袋に気がつきました。
その時、りすがやってきて、右の手袋を抱きしめました。
やわらかい日差しの中で、手袋たちはすれ違いました。どちらも今、同じように幸せでした。
お話の見どころ・読みどころ&おすすめポイント
- お互いのおだやかなくらしを願い、お互いを大切に思う手袋たち
- 右の手袋を手にする様々な動物たちの気持ち
- 様々な幸せの形
- リアルだけどとても温かみのある絵
絵本ですが、手袋たちの心の様子はかなり大人びたものかもしれません。そして、単純に、物を大切にするすることも教えてくれます。
小さなお子さんにはもちろん、大切な人へのプレゼントにも最適です!
読書感想文『あかいてぶくろ』例文
『あかいてぶくろ』対象年齢は3才くらい~
本屋さんにいるとき、遠くにあった表紙に赤いハートが書いてある絵本が目に入りました。
気になって近くに行ってみたら、ハートじゃなくて赤いてぶくろでした。このてぶくろがとてもかわいくてあったかそうです。「女の子がてぶくろを買ってもらうお話かな。」と、どんなお話なのか知りたくて買ってもらいました。
そうしたら、女の子が落とした右のてぶくろが、いろんな動物に使われて、最後にはりすに大切にされるお話でした。
残った左のてぶくろがとてもさみしそうです。新新しい右のてぶくろが来ても、やっぱり前の右のてぶくろのことが気になってしまうみたいです。なんとなく、クラス替えで仲のいい子とはなれた時の気持ちに似てるなと思います。今のクラスの友だちもいいけど、あの子は今どうしているのかな、と思うことがあります。楽しく過ごしているかな、と懐かしいような気持ちです。
右のてぶくろはいろんな動物にあたたかさを届けます。でも、ねずみはもう少してぶくろを大事にしてあげてほしかったです。ねずみはうさぎから無理やりてぶくろをとってしまうし、ねずみ同士でも取り合いをして、てぶくろを飛ばしてしまったからです。
この時の右のてぶくろはきっと悲しかったと思います。みんなをあたためてあげようとしているのに、取り合いになってしまって、残念だったと思います。
最後の方で左と右のてぶくろがすれ違う場面があります。お互いに何も言わないのに、どちらも満足しているように感じました。本当は一緒にいたかったけれど、元気でいてくれるだけでよかったと、ふたりとも思っていたという気がします。たぶんもうふたりが出会うことはないんだろうけど、ふたりともきっとずっと幸せでいられると思います。
女の子に大切にされるてぶくろ、りすに大切にされるてぶくろ、お互いを思いあうてぶくろたち。みんなあたたかくて、素敵なお話でした。
いつもいっしょにちびちゃんの手を温めていた一組の赤い手袋。ある日、ちびちゃんは森で右手袋を落としてしまいます。
引用元:小峰書店(アマゾン)
通りかかったキツネが手袋を見つけて枝にかけておきますが、風で飛ばされてしまって…。
絵本『あかいてぶくろ』が伝えたいこと
- たとえ離れてしまっても、相手の幸せを願うことはできる
- 自分の幸せにも気づこう
- 物にもきっと心がある 大切にしよう
たとえ離れてしまっても、相手の幸せを願うことはできる
右と左の手袋の関係性は人間同士の関係性そのもの。ちょっぴり切ないけれど、こんなにおだやかにあたたかくお互いのことを思いあえるなんて、素敵ですね。歌とか映画にもなりそうなストーリーです。
離れてしまったとしても、相手を大切に思い、幸せを願うことはできます。自分の目の前からいなくなってしまったからもう知らない、ではあまりにももったいないですね。たくさんの思い出をくれた人の幸せを願うことで、きっと自分の気持ちもあたたかくなることでしょう。
自分の幸せにも気づこう
相手の幸せを願いつつも、自分が今幸せであることも大切です。置かれた状況や幸せの形はそれぞれです。多くを望んだり、とびぬけた幸せである必要はありません。そんなキラキラした幸せはそうあるものではありませんね。
右と左の手袋だったら、一緒にストーブの前に並んでいる時、幸せを感じられたのではないでしょうか。幸せってそんなもの。右の手袋はりすに大事にされ、左の手袋は新しい右の手袋と一緒にちびちゃんの手を包む。それがそれぞれの幸せです。
物にもきっと心がある 大切にしよう
誰かにぞんざいに扱われたら、とても嫌な気分になりますよね。物だってきっとそうなんです。大切に扱ってほしいと思っているはずです。大切にしてくれる人のもとには、きっと長い間一緒にいてくれるはずです。ちびちゃんのように、りすのように。
読書感想文『あかいてぶくろ』あらすじと伝えたいこと まとめ
今回は400字詰め原稿用紙2枚分です(800字)
個人的にこの絵本かなり好きです。
あたたかそうな手袋の絵も素敵だし、ストーリーも雪の季節にふさわしく、静かで、けれどストーブのようにあたたかく、少し切ない、というものです。
右と左の手袋の心情は、わたしたちが大切な人と離れ離れになった時と同じものでしょう。一緒にいた時間が長ければ長いほど、そのさみしさは大きくなります。それでも、遠く離れてしまっても、幸せでいてほしいと願わずにはいられません。
そして、右と左の手袋は、相手がいなくなって自分は不幸だとは思っていません。自分は自分の幸せをきちんと見つけていく心の強さ、理性的で整った感情を持っています。そんな右と左の手袋、わたしには映画の主人公のようにも見えました。
そして誰もがひかれるであろう赤い手袋の絵。毛糸のフカフカ感をリアルに表現しつつ、写真ではない深みとあたたかさを感じます。ゆきの白と手袋の赤が印象的で、もはやそれしかない、とも言えるくらい雪と手袋です。
寒い冬にはこんな絵とストーリーのお話がよく似合いますね。お子さんと一緒にあたたかい部屋で読んでみてください。そして、大切な人へのプレゼントにも本当におすすめです!
読み終わったらきっと赤い毛糸の手袋が欲しくなっていますよ。
出典 文部科学省 これからの時代に求められる国語力について
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