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グレーゾーン中学生のための進路選び 学費も安心な高等専修学校とは?

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今回の記事を簡単にご説明します

わが家の三男は、発達障害グレーゾーンの中学生です。
成績は毎回最下位、内申点も低く、進路に関して悩みが尽きません。

高校進学が難しいと感じていたところで出会ったのが、”高等専修学校”という選択肢。高卒資格が取得でき、専門的な知識も学べるこの学校について調べていくうちに、学費の補助制度やサポート体制など、さまざまな可能性が見えてきました。

この記事では、グレーゾーン中学生にとっての進路として、高等専修学校の概要や学費、そして進路選びのポイントについて詳しくお伝えします。進路に悩む保護者の方はぜひご覧ください。

記事のポイント
  • 普通の高校とは異なるカリキュラムで、実生活や就職に役立つスキルを習得できる
  • 高卒資格が取得可能で、中学の学び直しを含む実践的な学習が充実
  • 就学支援制度や自治体の補助金による学費軽減の仕組みを紹介
  • 体験入学や説明会で見るべき点、学校の雰囲気を確認する重要性
うちの三男、グレーゾーンボーイです。

私は、地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしている”つつじ屋”といいます。

家族:だんな 定年間近の会社員
  長男 大学生 勉強が大好き
  次男 大学生 自由が大好き
  三男 高校生 ウルトラマン大好き

三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。

このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事(+ちょっと愚痴)などを通じて、少しでもグレーゾーンのお子さんを持つお父さん・お母さんのお役に立てるような記事が書ければと思っています。

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目次

1. はじめに グレーゾーン中学生の進路の悩み

  • グレーゾーン中学生の進路選びにおける悩みや不安について
  • わが家の三男の状況を例に進路について考え始めた経緯
  • 高校進学が難しい場合の選択肢としての「高等専修学校」への注目

グレーゾーン中学生の進路選びにおける悩みや不安について

通知表は ”1”と”2”です

わが家の三男、IQ80(田中ビネー式の検査で)のグレーゾーンボーイ。
幼いころ ”特定不能の広汎性発達障害” という診断をうけています。WICSの検査ではIQ74位です。

学校でのテストの成績は毎回ほぼ最下位・・・。

毎日の授業の内容も1ミリも分からず、ポカ~ンとしているそうです。書くことも苦手なので、ノートをとることもできない。たまに書いてあっても、全く読めない。

授業はまったく分かりません

当然通知表は ”1” と ”2” しかありません。”2”をつけてくれてあるのは、提出物だけは必ず出しているからだと思います。普通、テストで ”5点”(100点満点です、もちろん・・・)だったら通知表は”1”ですよね・・・。

5点しかないテスト

ではもっと頑張っていろいろな勉強方法を試したり、塾へ行ったりすれば、点数も伸びるのでは?と考えて試行錯誤したわけですが、なかなかうまくいきません。

↓何とかして少しでも勉強が出来るようにならないかと、試行錯誤していました。

特別支援教育の現状  学びの場の種類と対象障害種

出典:文部科学省公式サイトより

わが家の三男の状況を例に進路について考え始めた経緯

IQ80の能力的な限界

思うのですが、IQ80の子どもにとって、みんなと同じ勉強をして、同じ理解度を求めるのは無理があるのかと・・・。

努力ではいかんともしがたい、能力的な限界を感じます。

なので、この先、努力して内申点を上げるのには限界があります。ではどうするのか。中学2年生の内申点は”14”です。この内申点で進路を考えていくしかありません。

同学年の友達とのコミュニケーションは苦手

もう一つ考慮しなくてはいけないのが、発達障害の特性も持ち合わせていることです。幼さ、不器用さ、思いを言葉で表すことの苦手さなど、勉強ができないだけではない特徴があります。

このため、同学年の友達と同じ土俵でコミュニケーションをとり、交友関係を築くのは難しい面があります。仲の良い友達を作るのは、少しハードルが高いです。

仮に普通の高校に進学できたとして、その先やっていけるのか、大きな不安があります。そもそも、実力も内申点もまったくお話にならないくらい低いレベルなので、入学どころか受験することさえ不可能だと思われます。

残念ながら「療育手帳」はもらえませんでした

では、特別支援学校はと言えば、療育手帳などを取得できなかったため、それもかないません。

高校進学が難しい場合の選択肢としての「高等専修学校」への注目

わが家の三男は、学校の授業や定期テストの内容が理解できないことが多く、内申点も低い状態です。そのため、普通高校への進学は難しいと感じています。
また「療育手帳」を取得できなかったため、特別支援学校への入学も選択肢に入れることもできません。

三男のようなグレーゾーン中学生のお子さんにとって、一般的な進路(普通高校や特別支援学校)が合わないケースも多く、進路選びに悩む家庭も多いと思います。

こうして行ける高校が無く、もやもやと考えていたころ、病院の先生や学校の先生から、高等専修学校をすすめて頂いたのでした。

↓高校を高等専修学校へ決めるまでのお話(ストーリー)です。

2. 高等専修学校とはどんな学校か?

  • 概要 高等専修学校とは、高卒資格も取れる学校
  • 普通高校との違い
  • 高等専修学校への体験入学
  • 入学する高校(専修学校)を決めるポイント

概要 高等専修学校とは、高卒資格も取れる学校

内申点”14”でもOK!な高等専修学校

ちゃんと高卒資格が取れます

高等専修学校とは、「職業もしくは実生活に必要な能力を育成し、または教養の向上を図ること」を目的としており、中学卒業者を対象として高卒資格も取れる学校(学校によります)です。

普通高校との違い

数学や英語といった普通教科と専門教科の両方を学びます。3年生になると専門教科がほとんどになるようです。

普通高校では、一般的な学科(国語、数学、英語など)を中心に学びますが、高等専修学校では実践的な内容が重視され、将来の仕事や生活に直結した内容を学ぶ機会が多いです。

普通教科の授業内容のレベルはというと、中学校の内容の復習中心、という学校が多いようです。
いきなり難しい高校数学をやるわけではないので、少し安心ですね。うすうす気づいてはいたのですが、教科書って学校によって全く違います。
可能であればその学校で使っている教科書を見せてもらうといいかもしれません。

専門教科もそこまで高レベルなものではないです。

専門的な内容の学び

高等専修学校とは専門学校の仲間

専門学校は高校を卒業した人を対象にした学校です。高等専修学校は中学校を卒業した人を対象にした学校です。高等専修学校はいわば専門学校の弟分ですね。

あくまでも専門学校なので、その学校単独では高等学校卒業の資格は取れません。
なので多くの場合、技能連携校として他の高等学校の通信部門にも入学することになります。卒業時には2枚の卒業証書がもらえます。

通信があるということは必ずスクーリングがあります。
実際にその学校に行くこともあれば、校外学習やクラスマッチの日がスクーリング該当日ということもあります。その日に欠席すると個人的に改めて遠くの学校に行ったりすることもあるので、注意が必要です。

資格取得に重点を置く学校もあります

また、学校によって ”資格取得、命!” だったり、先生が厳しかったり、生徒さんがやんちゃだったりします。
学校見学や体験に参加したり、実際に自分の子供を通わせている保護者の方の話を聞いたりして、自分の子供に合っていると思われる学校を選びたいところですね。

いじめられる
やんちゃな学生さんは全くいませんでした

後日談
子供が実際に専修学校へ入学してから2年近く経ちますが、偶然かもしれませんが入学した学校には全くといっていいほど「やんちゃな生徒さん」はいませんでした。
逆に大人しい子供さん達が多いような気もします。学校によってさまざまでしょうが…。

普通高校と比べたメリットとデメリット

メリット

メリット
  • 普通高校よりも実践的な学びができる点
  • 高卒資格を取りつつ、将来に役立つ専門スキルを早くから学ぶことができる
  • 専門的なスキルを磨くことで将来の職業選択の幅が広がる可能性がある
  • 授業内容が中学校の復習や基礎学習を中心に進められる学校も多く、普通高校よりも学びやすい
デメリット
  • 高等学校と連携している学校が多いため、スクーリングのための移動や個別学習が求められる場合があります
  • 学校によっては学びの雰囲気が厳しかったり、生徒同士の関係が複雑だったりする心配もあるため、事前の見学や情報収集が大切です。(どこの高校でも同じですが)

高等専修学校の見学・体験入学の重要性

実際には「専修学校」はもっと小規模です

わが家がリサーチを始めたのは中2の夏です。
中2のうちに3校ほど見学に行き、保護者の方の話を聞く集まりにも参加しました。

実際に足を運ぶことで、自宅からの通学方法や距離感が分かります。
そして、1日だけの体験だとしても、その学校の雰囲気や指導方針が何となくわかります。「ゆっくりのペースでいいなあ。」とか「なんか窮屈だし、きつそうだなあ。」とか、おぼろげなイメージを持つことができます。

女性の先生へ相談
体験入学の説明会

ただこのイメージ、私の一方的な先入観かもしれません。
なので、できれば同じ学校に何度か見学に行けるといいと思います。実際私も2~3回足を運んでいます。子ども自身が成長していくこともあるし、学校に求めることも変わってくることもあります。時間をおいて見学することで、違う面が見えるかもしれませんよね。

一つ心にとめておいた方がいいかなと思うことは、体験入学や説明会での学校での先生方の話し方や雰囲気はよそ行きのものである、ということです。
いわば ”営業” の場なので、たいていはいいことしか話してくれませんし、ニコニコと対応してくれます。「本当はどうなの?」という目線も忘れずに持っていた方がいいかなと思います。

学校の先生
先生方の雰囲気はどうでしょうか?

後日談
子供が入学してから思うのですが、学校による営業の場である「体験入学の説明会」がしっかりとしていない学校は、今一つの感じがします。
ここ一番の営業の場である「体験入学の説明会」がグダグダということは、常日頃はもっとグダグダということですからね。見えるところでしっかりとしていなければ、見えないところはぐちゃぐちゃであると。

指導の行き届いていて評判の良い学校は、何か疑問や問題が発生すると「先生が走って来て対応」してくれました。(何回も走って来られました)

自分自身も仕事をしているので何となく分かりますし、感じます。「神は細部に宿る」といいますが、こういったちょっとしたところにも学校の体質って現れるのですね。

入学する高校(専修学校)を決めるポイントは複数

電車通学
電車通学

学校を決めるポイントっていろいろあります。
内申点、実力、部活動、学校の雰囲気、通いやすさ、進学率、就職先・・・。何を大事にするのか、自分の子供に足りないものは何か、考えだしたらきりがありません。

頭がごちゃごちゃしてきたら、私は病院の先生や、学校の先生など、家族以外の人から客観的なアドバイスをもらうようにしています。
私は中学校の先生には恵まれていて、何度相談したことか・・・。中学校学校の先生、しっかり考えてくださいますよ。

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3.気になる学費と補助制度について

  • 高等専修学校にかかる学費の内訳
  • 地域や世帯収入によって異なる補助制度

高等専修学校にかかる学費の内訳

お金を支払うイラスト
費用はいくらなのかしら?

最後に気になる学費ですが、私立高校とほぼ同じなので学費も安心です。

ある専修学校の費用

入学金   60,000円

授業料  450,000円(年)

施設費等 200,000円

 合計   710,000円(初年度)

この他、制服、教科書などで170,000円。

地域や世帯収入によって異なる補助制度

授業料に関しては国の就学支援制度や、県や市町村の補助があります。
ある学校の話では、生徒の半数位が授業料は無料になっているそうです。補助に関しては、世帯所得によって異なります。
とてもざっくりいうと、世帯年収が720万円未満であれば、授業料はかからないことになります。(自治体によります。)

ただ、この他にも

ただ、この他にも各種資格試験の検定料や追試・補講の費用、学校行事の費用など、結構な金額がかかります。授業料は補助金で賄えてもそれ以外の出費はすべて持ち出しになるので、ある程度余裕をもって準備した方がいいです。

この点も、学校の担当の方に聞くとしっかり教えてくださいます。学費も大事な判断基準になりますよね。

↓こちらは実際に学費を日本政策金融公庫から融資を受けた時のお話です。

4.グレーゾーン中学生のための進路選び 高等専修学校とは? まとめ

高校への進路選択に不安を抱えるグレーゾーン中学生やそのご家庭にとって、高等専修学校はある意味、駆け込み寺てきな希望のある選択肢です。

高等専修学校では、高卒資格の取得もできますし、将来に役立つ実践的なスキルも身につけることができます。

学力に不安があったり、普通高校のカリキュラムが合わず、学習面やコミュニケーションで困難を抱えているお子さんにとって、専門教科を交えた学びは自己肯定感を高めるものではないでしょうか!

学費面でも、国や自治体の就学支援制度が私立高校並みに充実しています。また世帯収入に応じた補助により、経済的な負担が軽減される可能性もありますね。

実際に入学を決める場合は、体験入学や説明会への参加を通じて、お子さんの個性やニーズに合った学校かどうかを見極めることはもちろん重要です。

学び方の多様性が広がる今の時代だからこそ、「お子さんに合った進路」を見つけるために、積極的に情報収集を行いましょう。
高等専修学校での学びが、お子さんの成長と自信につながる新たな一歩となることを心から願っています。

感謝のイラスト
より良い進路が決まりますように
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↓こちらはグレーゾーンの子どもに向けて書いた読書感想文の一覧です。

生まれてから~保育園までのできごと

↓こちらの記事は、生まれて間もないころのお話です。

グレーゾーンの三男にはこんな「あるある」な特徴もありました。

保育園時代に気になっていたことの記事を書いてみました。よろしければお読み下さい。

【発達障害】グレーゾーンの子供のひどいいびきは、アデノイドによる睡眠時無呼吸症かも?治療で劇的改善!発達にも影響!?治療費は?

小学生時代

こちらは小学1年生、小学校でおもらしばかりしていた頃のお話です

中学生時代

↓療育手帳の取得を申請しても、交付を受けることが叶わなかった時のお話

↓高校(専修学校)入学までの紆余曲折についてお話

↓義務教育の終わりが見えはじめ、将来について考えてたころのお話

↓三男の中学生時代について書いています。(現在、高校生です)

進路と将来

↓中学生になって支援級と普通級のどちらが良いかを考えてみた記事

↓体調の悪さを誰にも伝えられない不安について考えた記事

↓高校(専修学校)入学までの紆余曲折

↓こちらは日本政策金融公庫で借りた学費のお話です↓

高校生時代

↓こちらは高校(専修学校)へ入学してから初めての中間テストの結果です。

↓こちらは”専修学校各種学校連合会”についての記事です

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