この記事では、定期テストは毎回最下位のグレーゾーン(発達障害)中学生である三男だったらどういった高校に行けるのか?について考えてみました。
そこで今回はその選択肢の一つである、専修学校について調べてみた概要と気になる学費をご紹介します。
私は、地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしている”つつじ屋”といいます。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強が大好き
次男 大学生 自由が大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事(+ちょっと愚痴)などを通じて、少しでもグレーゾーンのお子さんを持つお父さん・お母さんのお役に立てるような記事が書ければと思っています。
通知表は ”1”と”2”です
・田中ビネー式の検査は「IQ80」 WICSの検査では「IQ74」
わが家の三男、IQ80(田中ビネー式の検査で)のグレーゾーンボーイ。幼いころ ”特定不能の広汎性発達障害” という診断をうけています。WICSの検査ではIQ74位です。
学校でのテストの成績は毎回ほぼ最下位・・・。
毎日の授業の内容も1ミリも分からず、「ポカ~ン」としているそうです。書くことも苦手なので、ノートをとることもできない。たまに書いてあっても、全く読めない。
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当然通知表は ”1” と ”2” しかありません。”2”をつけてくれてあるのは、提出物だけは必ず出しているからだと思います。普通、テストで ”5点”(100点満点です、もちろん・・・)だったら通知表は”1”ですよね・・・。
![](https://www.grayzone.blog/wp-content/uploads/2023/03/test0.png)
ではもっと頑張っていろいろな勉強方法を試したり、塾へ行ったりすれば、点数も伸びるのでは?と考えて試行錯誤したわけですが、なかなかうまくいきません。
↓何とかして少しでも勉強が出来るようにならないかと、試行錯誤していました。
IQ80の能力的な限界
思うのですが、IQ80の子どもにとって、みんなと同じ勉強をして、同じ理解度を求めるのは無理があるのかと・・・。
努力ではいかんともしがたい、能力的な限界を感じます。
なので、この先、努力して内申点を上げるのには限界があります。ではどうするのか。中学2年生の内申点は”14”です。この内申点で進路を考えていくしかありません。
もう一つ考慮しなくてはいけないのが、発達障害の特性も持ち合わせていることです。幼さ、不器用さ、思いを言葉で表すことの苦手さなど、勉強ができないだけではない特徴があります。
このため、同学年の友達と同じ土俵でコミュニケーションをとり、交友関係を築くのは難しい面があります。仲の良い友達を作るのは、少しハードルが高いです。
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仮に普通の高校に進学できたとして、その先やっていけるのか、大きな不安があります。そもそも、実力も内申点もまったくお話にならないくらい低いレベルなので、入学どころか受験することさえ不可能だと思われます。
では、特別支援学校はと言えば、療育手帳などを取得できなかったため、それもかないません。
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もやもやと考えていたころ、病院の先生や学校の先生から、高等専修学校をすすめていただきました。
↓高校を高等専修学校へ決めるまでのお話(ストーリー)です。
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内申点”14”でもOK?な高等専修学校
高等専修学校とは、高卒資格も取れる学校です
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数学や英語といった普通教科と専門教科の両方を学びます。3年生になると専門教科がほとんどになるようです。
普通教科の授業内容のレベルはというと、中学校の内容の復習中心、という学校が多いようです。いきなり難しい高校数学をやるわけではないので、少し安心ですね。うすうす気づいてはいたのですが、教科書って学校によって全く違います。可能であればその学校で使っている教科書を見せてもらうといいかもしれません。
高等専修学校とは専門学校の仲間。
あくまでも専門学校なので、その学校単独では高等学校卒業の資格は取れません。なので多くの場合、技能連携校として他の高等学校の通信部門にも入学することになります。卒業時には2枚の卒業証書がもらえます。
通信があるということは必ずスクーリングがあります。
実際にその学校に行くこともあれば、校外学習やクラスマッチの日がスクーリング該当日ということもあります。その日に欠席すると個人的に改めて遠くの学校に行ったりすることもあるので、注意が必要です。
また、学校によって ”資格取得、命!” だったり、先生が厳しかったり、生徒さんがやんちゃだったりします。学校見学や体験に参加したり、実際に自分の子供を通わせている保護者の方の話を聞いたりして、自分の子供に合っていると思われる学校を選びたいところですね。
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わが家がリサーチを始めたのは中2の夏です。中2のうちに3校ほど見学に行き、保護者の方の話を聞く集まりにも参加しました。
実際に足を運ぶことで、自宅からの通学方法や距離感が分かります。そして、1日だけの体験だとしても、その学校の雰囲気や指導方針が何となくわかります。「ゆっくりのペースでいいなあ。」とか「なんか窮屈だし、きつそうだなあ。」とか、おぼろげなイメージを持つことができます。
ただこのイメージ、私の一方的な先入観かもしれません。なので、できれば同じ学校に何度か見学に行けるといいと思います。実際私も2~3回足を運んでいます。子ども自身が成長していくこともあるし、学校に求めることも変わってくることもあります。時間をおいて見学することで、違う面が見えるかもしれませんよね。
一つ心にとめておいた方がいいかなと思うことは、体験入学や説明会での学校での先生方の話し方や雰囲気はよそ行きのものである、ということです。いわば ”営業” の場なので、たいていはいいことしか話してくれませんし、ニコニコと対応してくれます。「本当はどうなの?」という目線も忘れずに持っていた方がいいかなと思います。
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学校を決めるポイントっていろいろあります。内申点、実力、部活動、学校の雰囲気、通いやすさ、進学率、就職先・・・。何を大事にするのか、自分の子供に足りないものは何か、考えだしたらきりがありません。
頭がごちゃごちゃしてきたら、私は病院の先生や、学校の先生など、家族以外の人から客観的なアドバイスをもらうようにしています。私は学校の先生には恵まれていて、何度相談したことか・・・。学校の先生、しっかり考えてくださいますよ。
学費はいくらかかるの?
最後に気になる学費。私立高校とほぼ同じです。
①入学金 60,000円
②授業料 450,000円(年)
③施設費等 200,000円
合計 710,000円(初年度)
この他、制服、教科書などで170,000円。
授業料に関しては国の就学支援制度や、県や市町村の補助があります。ある学校の話では、生徒の半数位が授業料は無料になっているそうです。補助に関しては、世帯所得によって異なります。
とてもざっくりいうと、世帯年収が720万円未満であれば、授業料はかからないことになります。(自治体によります。)
ただ、この他にも
ただ、この他にも各種資格試験の検定料や追試・補講の費用、学校行事の費用など、結構な金額がかかります。授業料は補助金で賄えてもそれ以外の出費はすべて持ち出しになるので、ある程度余裕をもって準備した方がいいです。
この点も、学校の担当の方に聞くとしっかり教えてくださいます。学費も大事な判断基準になりますよね。
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↓こちらは実際に学費を日本政策金融公庫から融資を受けた時のお話です。
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↓こちらはグレーゾーンの子どもに向けて書いた読書感想文の一覧です。