中学3年生になると、様々な学校の体験入学に行く機会が増えます。発達障害グレーゾーンや境界知能のお子さんはそれぞれの特性に合った学校を選ぶために、必ず参加することをお勧めします。
その時、注意して見ておきたいことや聞いておきたいポイントをまとめてみました。私の経験から、体験入学だけでは分からないことがたくさんありました。なので、少しでも疑問に思ったことは遠慮なく先生に質問しましょう。
こんにちは。つつじ屋です。
私は地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしています。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強大好き
次男 大学生 自由大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。
専修学校(高校)の体験入学・説明会で確認したい5つのこと
新しい年度が始まったと思ったら、あっという間にもう夏休みがみえてきます。夏休みと言えば、中学3年生にとっては体験入学や学校説明会のシーズンです。
私とグレーゾーンボーイの三男も、中学2年生のころから、夏休みにはいろんな学校の見学に行きました。そして現在は見学に行った中の一つである専修学校に通っています。見学時にいろんな視点で見たり、疑問点などを質問したりしましたが、入学しないと分からないことも多数ありました。
「体験入学の時に話してよ~。」
と思うようなこともあります。
そんな経験から体験入学や説明会に行った時に、絶対確かめておきたいポイントをざっくり5つお伝えしたいと思います。
① 先生や生徒さんの雰囲気
”雰囲気”というつかみどころのないキーワードですが、結局これがとても大事です。親御さんやお子さんが感じた第一印象はほぼ正解です。プラスのイメージでもマイナスのイメージでも。自分の直感を信じて間違いない。
また、質問をした時の先生の対応がどういうものかも大事なポイントです。
ある学校では、私がした質問にあまり詳しくないということで、別の先生を呼びに行ってくださって、その担当の先生、おもいきり走ってきてくれました。
ちゃんと答えようという姿勢や待たせないようにという心遣いに触れ、この学校は間違いないなと思ったものです。
また、できれば先生同士の会話にも耳をそばだてていただきたいのです。保護者に対してはよそ行きの対応を取っていても、身内となると普段の素の言動が出がちです。先生同士もリスペクトがあるか、配慮があるかが学校の雰囲気を大きく左右します。
あとは当然生徒さんの表情。可能であれば授業を受けている所を見学したいですね。生徒さん笑っていますか?元気いいですか?
↓こちらは境界知能の三男がどんな高校に行けばよいのかを考えてみた記事です。
↓高校(高等専修学校)進学までのドタバタ劇をお話します。
② 通学のしやすさ
これもかなり重要ですよね。実際わが家の三男も、遠くまで電車で行きたくないと言っていました。いくら遠くの学校がよくても、通学するのは子どもなので、そこは子どもの意見も尊重しないといけませんかね。中には電車が好きだったり自転車が好きだったり、時間がかかっても気にならないなど、いろんなタイプのお子さんがいらっしゃるかと思います。自分が譲れないポイントをあげ、負担が大きすぎない通学方法が選べるといいですね。
確認するのは、手段(電車、自転車、徒歩)、かかる時間、費用の3つ。
できれば体験時だけでなく、実際の通学時間帯に同じルートを何回か試すといいです。電車でも自転車でも。
定期代が高いからというだけで自転車を選ぶのも慎重に。自転車も高いものは10万円くらいします。カッパやヘルメット、保険、修理、何かと出費があります。3年間をトータルに考えて、経済面、体力面、そのお子さんの能力、いろいろな要素を総合して決めていきましょう。
③ 授業のカリキュラム・難易度・評価方法
パンフレットを見ると、3年間でどんな授業があるのかが書いてあります。。専修学校では、1年生のうちは普通科目(英語や数学など)が多く、学年が上がると専門科目が多くなるのが一般的です。
細かく見ていくと、2年間数学があったり、1年だけだったり、専門科目で見るからに難しそうなものがあったり、学校によって様々です。パンフレットを見るだけでもおおよそのレベル感が分かります。
体験入学時には、実際はどのくらいのレベルなのか、自分の子どもでもついていけるのかなど、少し突っ込んで聞いてみるといいです。
また、評価方法(通知表)についても確認しておくといいです。三男の学校では、定期テストで39点以下だと追試です。追試でも合格できなかったら通知表は”1”。
学年末の時点で”1”がついたら留年です。例えば、1学期が”1”でした。2学期が”2”でした。この場合、3学期が”2”だと1+2+2=5、それを3学期でならす感じになるので、5÷3=1.6。これだと留年になります。
留年しないためには3学期で”3”以上を確実にとるか、特別補講を受けることになります。特別補講は1時間9000円です!過去には8万円を超える金額をおさめた生徒さんもいたそうです。おそろしい・・・。
そして、追試を受けるのも、お金がかかります!1教科1000円だったかな。これらの事実を知ったのは入学後でした。これはかなりの驚きでした。定期テストは年5回あります。そのたびに何教科か追試を受け、それでもダメだったら特別補講を受ける。そんな流れで行くといったいいくらかかるのか・・・。
なので、三男のようにあまり勉強が得意でないお子さんの場合、テストでいい点が取れなかった時はどういう対応になるのか、事前に聞いておくことをお勧めします。
↓こちらは高校(専修学校)へ入学してから初めての中間テストの結果です。
④ 就職について
卒業後は、進学するお子さん、就職するお子さん、様々です。進学については提携校に進むお子さんも多いようです。
就職については、学校にどんな求人がくるのか、実際にどんな企業に就職しているのか、チェックしましょう。注意したいのは就職実績はこれまでの実績なので、直近1・2年のものだけではないということ。そこに載っているすべての企業から求人がくるわけではありません。
また、就職時に学校推薦をしてくれる基準も確認しておくといいです。三男の学校の場合、3年間の通算の評定平均が2.7以上ないと就職先の紹介さえしてもらえません。自分でハローワークに行ってください、ということです!(え~びっくり!)何のためにこの学校を選んだのかと。できない生徒へのフォローは全くない学校でした。
さらに、学校の所在地周辺からの求人が多いため、遠い地域から通う生徒さんにとっては自宅に近い就職先を探すのが少し難しくなります。
学校によっては、就職先が合わずに辞めてしまっても、もう一度学校推薦が受けられるという所もあります。就職に向けてどういう指導があるのか、自分たちが動かなければならないことは何かを確かめておくといいです。
↓こちらは”手帳”を持てないグレーゾーンの息子の将来(仕事)について考えた記事です
⑤ 学校の設備・周辺の環境
あなどれないのが学校の設備。教室の広さ、備品、運動場や体育館の有無、自転車置き場。当然ですが生徒数が多ければこういった設備は充実したものになっていきます。そういう施設が整っていれば、部活動の幅も広がり、学校生活が豊かになります。
三男の学校はとても小さな学校なので、運動場や体育館がありません。
体育の授業は20分かけて地域の体育館まで歩いていきます。往復40分以上。なので、体育の授業は2時間連続です。部活動もその遠い体育館で行うバトミントン部のみです。
また、学校周辺の環境も把握できるとなおいいです。コンビニやスーパーがあるか、静かな住宅地なのか、道路状況など、可能な範囲で確認しましょう。
↓こちらは三男が中学生時代に高校(専修学校)へ見学に行ったときのお話です。
「5つ」のポイントを説明させて頂きました。
以上、大きく5つ挙げてみました。「学費は?」と思われるかもしれませんが、この点はパンフレットや資料に明示され、説明もしてくれます。また、どの学校でも大差ありません。入学金や施設費など名目ごとに多少の違いはあっても、トータルすると大きくは変わりません。
学費は、年間で100万円前後です。(就学支援金があるので、実際にはある程度返ってきます。)
パンフレットや学校の説明だけでは分からない、個人的な疑問点をどんどん質問しましょう。こんなことまで聞いていいのかという遠慮はいりません。子どものことを考えればこその様々な不安にしっかり寄り添おうとしてくれる学校なら、多分とても良い学校生活が送れるでしょう。
親子ともども、納得してそれぞれに合った学校を選べるといいですね。
生まれてから~保育園までのできごと
↓こちらの記事は、生まれて間もないころのお話です。
グレーゾーンの三男にはこんな「あるある」な特徴もありました。
保育園時代に気になっていたことの記事を書いてみました。よろしければお読み下さい。
【発達障害】グレーゾーンの子供のひどいいびきは、アデノイドによる睡眠時無呼吸症かも?治療で劇的改善!発達にも影響!?治療費は?
小学生時代
こちらは小学1年生、小学校でおもらしばかりしていた頃のお話です
小学1年生、勉強やおもらし、のどの手術(アデノイド除去)について書いてます
小学4年、普通級の子どもさんと上手くコミュニケーションが取れなかったお話です。
中学生時代
↓療育手帳の取得を申請しても、交付を受けることが叶わなかった時のお話
↓高校(専修学校)入学までの紆余曲折についてお話
↓義務教育の終わりが見えはじめ、将来について考えてたころのお話
↓三男の中学生時代について書いています。(現在、高校生です)
進路と将来
↓中学生になって支援級と普通級のどちらが良いかを考えてみた記事
↓体調の悪さを誰にも伝えられない不安について考えた記事
↓高校(専修学校)入学までの紆余曲折
↓こちらは日本政策金融公庫で借りた学費のお話です↓
高校生時代
↓こちらは高校(専修学校)へ入学してから初めての中間テストの結果です。
↓こちらは”専修学校各種学校連合会”についての記事です
出典:文部科学省公式サイトより