発達障害グレーゾーンや境界知能の子どもって、ついつい世話をやきすぎてしまいませんか?「甘やかすな」の声も多いですが、私は甘やかしてます。簡単ではないですよね・・・というお話です。
こんにちは。つつじ屋です。
地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしています。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強が大好き
次男 大学生 自由が大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。
世にあふれる「甘やかし反対!」のお言葉
グレーゾーンボーイの三男は、その幼さや特性からできないことや苦手なことが多いです。
心配性で過保護な私はついつい手伝ってしまいがち。それではダメなんだろうなあと思いつつも、いつも手を出してしまいます。もうこれは私の中では多分一生思い悩む問題だと思います。
世の中にはこの問題についての見解があふれています。多いのは「かわいい子には旅をさせろ」的な意見なのかと。
あれこれ世話を焼かず、何でも一人でやらせ、考えさせ、失敗させる。そうするうちに自立した大人になれると。定型発達であっても発達障害グレーゾーンであっても境界知能であっても、接し方を変える必要はない。我慢すること、耐えることも大切。ほめてばかりでもダメ。本当に困れば自分で何とかする。
こういった意見を目にするたび、超過保護な私はへこみまくります。そういう考えが一般的だし、それができればそれがいいとも思います。
しかーし、そう割り切れないのです。グレーゾーンの子どもなだけに接し方もグレーゾーン。私の考えもグレーゾーン。
でも今回は母親である自分を甘やかす立場で、すなわち「グレーゾーンの子ども、甘やかしちゃおうか」という立場でお話ししたいと思います。
だんなは「かわいい子には旅をさせろ」派ですが、、、(こんな事いうと嫁が怖い)
長男・次男の子育てと三男の場合の違い
私の心配症はもうずっとそういう性分です。長男・次男の子育て中もそうでした。御多分に漏れず、長男の時は初めての子育てであらゆることが気になり、神経質になっていました。次男になるとかなりゆるくなりましたね。
長男・次男は、当然身の回りのこともあっという間に自分でできるようになりました。行動範囲も広がり、私が知らない所で長男・次男が過ごす時間も増えました。
だからと言って、私が把握できない彼らの行動に不安を感じることはなかったですし、知ろうとも思いませんでした。
それが三男の場合、何から何まで気になって仕方ない。歯磨きは仕上げをする、学校の持ち物もチェックする、雨の日は学校まで車で送る、帰りが遅くなるととても心配になる…。きりがないほど手を出しています。
ここで一考。長男・次男の時はこれほどあれこれ世話を焼かなかった。学校の持ち物なんて私が把握することもなく、多分何度も忘れ物をしていたでしょうが、そこを心配することはほとんどなかった。失敗しても、苦しそうでも、それぞれ自分たちで克服していった。
では長男・次男と三男で何が違うのか。
それはやっぱり三男が発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主であるということ。定型発達の長男・次男に対しては、三男ほど甘やかしてはいませんでした。彼らは ”放っておいても” 生きていく為のあらゆるスキルを自分たちで身に着けていくことができました。できないことも ”そのうちできる” ようになっていました。
↓何もできなくてもいい、たまには外へ出てあそんでみよう!↓
IQ80を切る境界知能が故の難しさ
これが三男になると ”放っておいて” できることはありません。できないことを自ら進んでできるようにしようという気持ちも持っていません。それはできるようにしなくても、私(親)がやってくれるから、という甘えから来ているとも言えます。
しかし、IQ80を切るということは、定型発達の子どもの年齢に0.7~0.8をかけた年齢、10歳なら知能は7歳、15歳なら11歳。その差はどんどん広がっていきます。そういう境界知能の持ち主に、手助けなしというのも難しいことです。
「自分は他の子と比べて苦手なことが多い。」
ということを三男は分かっています。
何をするにも初めから ”できない” ”やりたくない” となりがちです。ともすれば、自信を無くし、自己肯定感を下げる事にもなってしまう。(うちの三男の場合、無類の前向き思考なので、そういうことにはなりませんでしたが。)
”努力不足” や ”甘え” で簡単に片付けられません
だったら全部教えてあげればいい。手伝ってあげればいい。
教えてあげるといっても、1回や2回でできるようになるわけではありません。特性として、集中力もない、覚えるということもよく分からない、ということが多いので、本当に手間がかかります。嫌になるくらい教えてあげて、やっとボタン一つがかけられる、そんなスピード感です。
なのでグレーゾーンの子どもは成功体験も極端に少なくなりがちです。
「見て覚えて。」「前に言ったよね。」でできるほど簡単ではありません。そして、失敗して頭をぶつけても、その痛みを覚えていて、次には同じことをしないようにしようということも難しいです。 ”学習する” ”記憶する” ことが本当に苦手。
努力不足でもなんでもなく、純粋に能力的に難しいのです。
”できない=努力不足=甘えている” という考え方をされることがよくありますが、そもそも努力不足ではない。
だから甘えているわけでもない。たとえ何か一つできるようになったからと言って、すぐ次のことができるようになるわけでもありません。
がんばってできるようになったことは ”がんばり続けているからできること” でもあります。
永遠に持久走をしている状態って苦しいですよね。グレーゾーンの子どもができるようになるって、そんな感じのことも多いです。息をするようにできるようになっているわけではないのです。
”小さな成功でも思いっきり褒め、できないことを手取り足取り助けてあげる” そういうグレーゾーンの子どもの親の接し方に「甘やかしている」という声は多いです。
私は甘やかしています。将来困るという声にも納得しています。でも、定型発達の子どもが18歳で成人というのなら、グレーゾーンボーイの三男は40歳成人くらいを目指そうかと。
”将来”という時間を長いスパンで見ることが必要かなと思うわけです。
「大切な子どもだから甘やかす」・・・つつじ屋の言い訳です
「だったら余計小さいころからいろいろやらせるようにすればいい。」と言いたい人もいるかもしれませんね。
そんな人に「小さなころから実際に24時間一緒にいたら、それがいかに難しいことかわかりますよ。」とお返したい。
できないこと一つ一つに目くじらを立てて、親子間の雰囲気が悪くなるくらいなら、もうこっちがフォローしてあげればいい。親子ともども楽しい時間を共有した方がよほど ”将来のため” だと思うのです。
そして「めちゃめちゃ甘やかしたいほどこの子は大切な子なんです。」という世間への表明です。
以上、これは甘やかし母(私:つつじ屋)の自分擁護のつぶやきでした。
出典:文部科学省公式サイトより
生まれてから~保育園までのできごと
↓こちらの記事は、生まれて間もないころのお話です。
グレーゾーンの三男にはこんな「あるある」な特徴もありました。
保育園時代に気になっていたことの記事を書いてみました。よろしければお読み下さい。
【発達障害】グレーゾーンの子供のひどいいびきは、アデノイドによる睡眠時無呼吸症かも?治療で劇的改善!発達にも影響!?治療費は?
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こちらは小学1年生、小学校でおもらしばかりしていた頃のお話です
小学1年生、勉強やおもらし、のどの手術(アデノイド除去)について書いてます
小学4年、普通級の子どもさんと上手くコミュニケーションが取れなかったお話です。
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↓療育手帳の取得を申請しても、交付を受けることが叶わなかった時のお話
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↓中学生になって支援級と普通級のどちらが良いかを考えてみた記事
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↓こちらは高校(専修学校)へ入学してから初めての中間テストの結果です。
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