今回のお話は『スーホの白い馬』。
あらすじや読書感想文の例文、伝えたいことなどをご紹介しています。
対象年齢は小学校低学年。小学2年生の教科書に採用されています。
馬頭琴という楽器の由来にもなったモンゴルの民話です。赤羽末吉さんの素朴で力強い絵がとても印象的です。
スーホと白馬は強いきずなで結ばれていました。スーホにとっては家族そのものだったでしょう。そんな大切な家族を失った悲しみや怒りははかりしれません。
暴君による理不尽の数々は、到底納得できるものではありません。しかし、それが現実だったことも確かです。
白馬で作った馬頭琴の調べが、モンゴルの地に争いのない穏やかな暮らしをもたらしてくれることを願います。
- 誰かを大切に思い、守ろうとする強い気持ち
- 権力の理不尽さに振り回される人々
この辺りが見どころであり、読書感想文を書く時のポイントにもなりますね。
うちの三男、グレーゾーンボーイです。
私は地方在住の50代。子どもの教育に関わる仕事を週2回ペースでしている”つつじ屋”といいます。
家族:だんな 定年間近の会社員
長男 大学生 勉強が大好き
次男 大学生 自由が大好き
三男 高校生 ウルトラマン大好き
三男は発達障害グレーゾーンで境界知能の持ち主です。
このブログでは、この三男にまつわるエピソードや困り事などを、グチ多めでつづっていきたいと思っています。よろしくお願いします。
この読書感想文の例文を活用して、文章を「書く価値がある」の?
夏休みといえば頭が痛くなるのが「読書感想文の宿題」ですよね。
親が代筆してまで子どもの読書感想文を手伝う。などは私のグレーゾーンボーイの三男にも行っていました。
じゃあなんで読書感想文なんて書かなければいけないのでしょう。
まぁズバリ言ってしまえば「宿題」だからです。なので難しいことは抜きにして提出しなければならないものはさっさと提出できるように、この読書感想文の例文を活用して下さいね!
また小学生の子どもを持つ親御さんにとって、このブログの読書感想文を使って「書く価値がある」のかもいくつか考えてみました。
1. 子どもたちの参考となる、具体的な読書感想文
この読書感想文により、どのように文章を構成し、どのような内容を盛り込むべきかが明確になるため、子どもが読書感想文を書く際のサポート役として活用することができます。
2.子どもとママのストレス軽減
夏休みの宿題は子どもや親にとって大きなプレッシャーになることがあります。
特に読書感想文は、文章を書くのが苦手な子どもにとっては大きな負担です。子育て世代のママたちは子どものストレスを軽減し、楽しい夏休みを過ごさせたいという気持ちも強いですよね。
3. 忙しいママと子どもの時間を節約
忙しいママや子ども(子どもは暇かな?)にとって、読書感想文の書き方やアイデアを一から考えるのは大変です。
このブログに掲載された読書感想文を参考にすることで、時間を節約し、効率的に宿題を進めることができますよ。皆さんも時間を節約するために、このブログに訪れるかたも多いのではないでしょうか!
この読書感想文のブログ記事を掲載することで、多くのパパ・ママの手助けができ、子どもたちの学びがより充実したものになると考えています。
私の読書感想文が多くのパパ・ママにとって貴重な情報源となることを願っています。
絵本『スーホの白い馬』あらすじ&おすすめポイント
- 絵本『スーホの白い馬』あらすじ
- お話の見どころ・読みどころ&おすすめポイント
絵本『スーホの白い馬』あらすじ(簡潔な解説)
スーホはモンゴルの草原でおばあさんと二人でくらす貧しい少年です。とても働き者で、歌の上手い少年でした。
そのスーホが、ある日、嬉しそうに生まれたばかりの小さな白い馬を連れて帰ってきました。スーホが心を込めて世話したおかげで、馬は立派に育ちました。大きくなった白馬は、オオカミから羊を守ろうと戦ってくれたりします。そんな白馬に、スーホは家族に言うように「よくやってくれたね。ほんとうにありがとう。」と話しかけました。
ある年の春、町で競馬が開かれるという知らせが伝わってきました。一等になった者は、殿様の娘と結婚させるということです。スーホは仲間に勧められ、この競馬に出ることにしました。
国中から集まった若者と馬の中で、先頭を走るのはスーホの乗った白馬でした。
しかし殿様は、一等をとったのが貧乏な羊飼いだと分かると、娘の婿にしてやるという約束は知らんふり。そして「銀貨を3枚やるから白馬を置いてさっさと帰れ!」と言いました。かっとしたスーホも「私は競馬に来たのです。馬を売りに来たのではありません。」と言い返してしまします。
スーホは殿様の怒りを買い、家来たちから気を失うまで殴られました。そして殿様は白馬を取り上げてしまいます。
そして殿様はみんなに見せびらかそうと、白馬にまたがりました。すると白馬は恐ろしい勢いで跳ね上がり、殿様は転げ落ちてしまいました。そして白馬は風のように駆け出します。殿様は怒って「弓で射殺してしまえ!」と怒鳴り、家来は一斉に矢を放ちました。白馬の背には次々に矢が刺さりますが、それでも走り続けました。
その日の晩、白馬はスーホのもとに帰ってきました。スーホは辛いのをこらえながら、白馬に刺さった矢を抜いてやります。「僕の白馬、死なないでくれ!」というスーホの願いもむなしく、白馬は死んでしまいました。
悲しみと悔しさで何日も眠れないスーホ。でもある晩、夢に白馬が出てきてこう言いました。「そんなに悲しまないでください。それより、わたしの骨や皮や筋や毛を使って楽器を作って下さい。そうすればわたしはいつまでもあなたのそばにいられます。あなたをなぐさめてあげられます。」
スーホは夢で言われたとおりに楽器を作ります。そしてこの馬頭琴をひくたびに、白馬が自分のすぐそばにいるような気がしました。やがて馬頭琴はモンゴルの草原中に広がります。そして羊飼いたちはその美しい音で一日の疲れを忘れるのでした。
お話の見どころ・読みどころ&おすすめポイント
- たくさんの力強い絵から、教科書では分からないスーホの暮らしやモンゴルのようすがわかります
- 「誰かを大切に思うってこういうことなんだ。」と気づかされます。
教科書に採用されたり、公文の国語の教材にもなっていますが、どうしても文章主体で絵がとても少ないのが残念なところです。絵が教えてくれる情報や感情はたくさんあります。是非実際の絵本を手にとって読んでいただきたいと思います。
読書感想文『スーホの白い馬』
『スーホの白い馬』 小学校低学年
このお話は教科書で初めて読みました。
とてもかわいそうな話だなと思っていました。そうしたらしばらくして、私が通っている公文のプリントでもこのお話が出てきました。教科書でも公文でも出てくるんだから、本物の本も読んでみたいと思って読んでみました。
本では絵がとても大きくてたくさんあって、スーホが住んでいるモンゴルの様子がよくわかりました。
広い草原、丸い家、モンゴルの服、変わった髪型など、教科書やプリントでは分からなかったことがたくさん書いてあります。モンゴルの草原がどんなに大きいかもよく分かりました。教科書やプリントで読んでいた時より、スーホのくらしがイメージできました。
わたしは殿様が許せません。スーホも白馬も何も悪いことをしていません。
競馬で一番速ければ娘と結婚させてやる、と言ったのに、スーホが貧しいから「銀貨を3枚くれてやる。その白い馬を置いてさっさと帰れ!」と言われてしまいました。うそをつかれて、しかも大切な馬を置いて帰れるはずがありません。
どうして殿様がそんなにいばっていられるのか不思議です。
家来たちが誰も文句を言わないのも不思議です。殿様はきっと人の気持ちが分からないのだと思います。周りの人たちにちやほやされて、機嫌を取ってもらって、いつも何でも思い通りにしてきたのだと思います。
だから、スーホに言い返されて驚いたし、とても頭にきたんだと思います。
それまで誰からも言い返されたことがなかっただろうと思うからです。きっと文句を言いたい人はたくさんいたはずだけど、殿様は怒ると何をするかわからなくて、怖くて言えなかったんだと思います。殿様だったらみんなの話をちゃんときいて、自分のことじゃなくてみんなのことを考えてあげるべきだと思います。
白馬は殿様の所から逃げ出し、矢をいっぱい受けながらもスーホのもとに帰りました。
そして死んでしまいます。スーホのために羊を守ったりして、スーホにとっては家族だった白馬が死んでしまって、本当に悲しかったと思います。スーホは自分のことを責めたかもしれません。自分が競馬なんかに出なければ白馬は死なずにすんで、ずっといっしょにいられたのに、と後悔したかもしれません。
確かにスーホが殿様に言い返さなかったら、白馬は死なずにすんだかもしれません。でも、スーホは大切な白馬をとられたくなく必死だったから、やっぱりしかたなかったと思います。
そして白馬は死んでしまってもスーホの夢に出てきて、「わたしの体で楽器を作って下さい。
そうすればわたしはいつでもあなたのそばにいられます。」と話しかけます。白馬が夢に出たかったのか、スーホが白馬の夢を見たかったのか分からないけど、2人はそれほど強いきずなで結ばれていました。
でも、白馬の骨や皮や毛を使って楽器を作るのを想像すると、ちょっと怖い気もします。
スーホの作り出した馬頭琴はモンゴルの草原中に広がります。
スーホと白馬がお互いに思いあう優しい気持ちのように、馬頭琴の音もきっと優しいんだろうなと思います。馬頭琴をひくスーホが思い出すのは、白馬との楽しい思い出だといいなと思います。
昔、モンゴルの草原にスーホという少年がいました。ある日、道ばたに倒れていた生まれたばかりの白い子馬を世話し、大事に育てましたが……。馬と少年スーホの哀切な物語と、モンゴルに伝わる楽器「馬頭琴」の由来が描かれ、感情を揺さぶられるでしょう。横長の画面を生かし、モンゴルの大平原を舞台に雄大に描ききったこの絵本は、国際的評価を受けています。
引用元:福音館書店(アマゾン)
絵本『スーホの白い馬』が伝えたいこと(教訓)
- 相手を思い、絆を深めることが大切
- 権力を振りかざしても手に入らないものがある
- 理不尽な権力に屈するしかない貧しさ
- 馬頭琴とは?
相手を思い、絆を深めることが大切
スーホと白馬の間には強いきずなが生まれていました。
それはスーホが愛情をもって白馬を育ててきたからです。白馬にもその思いは届き、羊をオオカミから守るなど、スーホへの恩返しともいえるような行動をとります。お互いに助け合っていく中で、なくてはならない存在になっていきました。
スーホと白馬の間に”利害”という考えはなく、ただ相手のことを思い、大切にしています。文中に「きょうだいにいうようにはなしかけました。」とあるように、スーホと白馬との間には家族ともいえるほどの絆があったのです。
そばにいてくれるだけで心が落ち着き、満たされる、そんなかけがえのない存在は大切にしていきたいですね。
権力を振りかざしても手に入らないものがある
殿様は走るのが速く、りりしい白馬をスーホから奪ってしまいます。それも、うそをついた上に、家来に暴力をふるわせ、力ずくで奪っているのです。
欲しくてたまらなかった白馬を手に入れた殿様でしたが、白馬は矢を放たれながらも殿様の所から逃げ出し、スーホのもとへと帰ってしまいました。スーホと白馬の絆の前には、どんな権力もかなわなかったと言えます。
殿様はさぞがっかりしていることでしょう。いえ、もしかしたらまたすぐに違う馬を力ずくで手に入れているかもしれません。
理不尽な権力に屈するしかない貧しさ
スーホは結局ずっと権力に屈する形になってしまっています。
娘と結婚させるという約束は破られるし、殴る蹴るの暴力を受けるし、白馬を奪われるし、挙句の果てには白馬を殺されてしまいます。これほどひどいことをした殿様は、誰からも罰せられることはありません。
そして、スーホがもう少し裕福であったなら、殿様の娘と結婚できていたかもしれません。
”貧しさ”は、悲しいかな理不尽に耐えなければならないという厳しい現実があったのです。
馬頭琴とは?
馬頭琴とは、モンゴルの遊牧民の間で古くから伝わる民族楽器です。
2本の弦を弓でこすって音を出します。弓と弦は馬のしっぽの毛などでできています。竿の先端には馬の形をした彫り物がついていることから馬頭琴と呼ばれています。
現在の馬頭琴は、胴の部分は白樺のどの木材を使い、弦もナイロン弦になっています。
馬頭琴の音色には癒しの効果があると言われています。そして縁起の良い楽器、幸せを呼ぶ楽器とも言われ、モンゴルのお祝いの席では欠かせないもののようです。
絵本『スーホの白い馬』読書感想文とあらすじのまとめ
今回も400字詰め原稿用紙3枚分です。(1200字)
スーホと白馬の強い絆。白馬は死んでもなおスーホのそばにいて、スーホを見守り続けます。
権力を振りかざし、好き勝手している殿様は、その後も思うがままの人生を送ったのでしょうか。家来たちはみんな殿様の言うことを聞いてくれたのでしょうか。殿様の娘の結婚相手は見つかったのでしょうか。
殿様に天罰が下ればいいという気がしますが、これが案外そうならないものです。理不尽はしぶとく生き残り続けたりします。
スーホもどうして殿様に逆らってしまったのでしょう。自分の貧しさをバカにされ、大切な白馬も奪われそうになり、理性の抑えがきかなくなってしまったのですね。白馬への愛情もさることながら、若さゆえの熱さも感じられます。バカにされても、理不尽であっても、殿様の言うことを受け入れていたら、白馬は死ななかったかもしれないし、また白馬に会える機会もあったかもしれません。
まあ、そんなストーリーは誰も見たくありませんね・・・。
恥ずかしながら、わたしは馬頭琴という楽器を知りませんでした。なので、その音色も残念なことにまったく分かりません。それでも、このお話が由来であることを考えると、どこか切なく、もの悲しく、でも優しく、モンゴルの草原の風をほうふつとさせるような音色なのかなと勝手に想像しています。
今も馬頭琴の音色は、多くの人々の心を癒してくれていることでしょう
また、力強い絵は教科書では見られないものです。
この絵からの情報や、絵が与える感情の動きは、文章だけでは理解が届かないものです。おそらく、文章だけでは片手落ちと言えるでしょう。是非、本物の本を読んで、モンゴルの草原を、馬頭琴の音色を想像してみてください。
出典 文部科学省 これからの時代に求められる国語力について
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